人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

ブログ

2007年3月21日

後輩から教えられたこと

先日私の後輩でまさに団塊の世代の最後の年代の仲間に久しぶりに会った。
彼も倒産と言う出来事で職を失ったのである。
新しい職場は見つかったが4年前に脳出血で倒れ、休職を余儀なくされ、とうとう働けなくなってしまった。ある日突然の出来事だったのである。
気にはしていたが、会うと彼の感情が乱れしばらくはソットしておいた。昨年に彼から会いたいとの連絡があり、早速に会った。未だに後遺症が残り障害年金を受給していたのである。何も職についてはいない。
そっと、一度ハローワークへ行ってできる仕事を探したら?とさりげなく言った。それがきっかけである大手のメーカーの障害者のための職にありつけたのである。
4年間のブランクは筆舌に尽くしがたいものがあったと推測する。
1人で悩み、苦しみもがいたであろう。ご家族のご心労は大変なものであった。
そして本年からその大手メーカーに勤務することになった。左半身が不自由であるが、精神的には回復している状態になった。勤務も何とかこなせる状態まで上手く復帰出来たのである。
彼が曰く「人との出会いが大切であり、今の状態でも非常に満足に仕事ができる」とのこと。久しぶりに私に会い報告がしたかったと言った。

私は素直に偉い!!!と思った。
彼は5つの「あ」を実践した。あきらめず・あせらず・あてにせず・あなどらず・あわてずを守り愚直に生きてきたのである。
彼から発する自立的なオーラに私は圧倒された。
自分のことのように嬉しかった。
世の中「勝ち組」「負け組み」と馬鹿みたいにかまびすしい。どちらでもよい。
自分にあった道を素直に生きる姿に感動した。
挫折を乗り越えた人は誠に強い。強がっている人ほどもろいものだ。
世の中は比較だけではない。どれだけ精一杯生きてきたかに尽きる。
私も壮絶なる挫折感に襲われ今まで生きてきたが、まだまだである。

彼との久しぶりの出会いは改めて自分の道を考え直す「人生の踊り場」を意識させられた。

2007/03/21 12:38

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