人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

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2007年7月28日

セカンドキャリア(ビジネスサプリメント267号)

昨年から兵庫県雇用開発協会主催の「セカンドキャリア支援」の

常任講師をさせていただいている。

在職中の45歳から60歳までの方々に対してセカンドキャリアを

真剣に考えようと言う主旨から開催されるようになった。

講義と共に希望者には個人の「キャリアカウンセリング」まで行われている。

団塊の世代は今年から満60歳を迎えるが何と約700万人もおられる。

改正高年齢者雇用安定法が昨春施行され、満65歳までの雇用延長も

なされるようになった。

彼らには「技術の伝承役」「後輩への的確な助言者」「人脈の紹介」など

おおいに期待されているのである。

しかし技術の伝承が「自慢話」だけであったり、的確な助言が

「高圧的な意見の押し付け」であったり、本当の人脈は「紹介しない」

なんてことで勤務延長されていたら、現役世代の方々はおおいに困るし、

彼らが単にうっとうしい存在になりかねない。

それぞれに役割や立場が変わるのである。

そのことを十分認識し「意識の切り替え」が出来ないと

真の「セカンドキャリア」とは言えない。

「言うは易し、行うは難し」である。

またビジネス社会の経験を積んでおられるので、

経営層に対しての「諫言」が出来なければならない。

これもまた誠に難しい。

「自立」「リビルド」「プライドを心におさめる」ことに気づかないと

前には進まない。

継続雇用・完全退職・独立起業などさまざまな人生が待ち受けているが、

「輝けるセカンドキャリア」を送りたいものである。

2007/07/28 08:24 |

2007年7月23日

皿回し(ビジネスサプリメント266号)

昔は良く大道芸人の方が皿回しをされている姿を見かけた。

今はもう古風な技は興味を引かない様で、お正月番組などで

時々見かける。

8枚から10枚の皿を落ちないように回し続けることは大変難しい。

家族で言えば、夫として・老親の子として・親として・兄弟としてなど

随分の皿がある。

また仕事では、上司として・部下として・同僚として・顧客として・

売り手としてなどまた皿が一杯ある。

地域活動では、リーダーとして・ボランティアとして・子供達のスポーツ指導員

として・お付き合いとしてなどこれも多くの皿がある。

さてこの皿を全て落ちずに回し続けることは誠に大変なことであり、

疲労困憊してしまうだろう。1枚のお皿に100%の力を入れると、

他の皿が落ちそうになる。かといって全てに100%の力を入れる事など出来ない。

そう!落ちない程度に力の配分を如何にするかは大変重要なことだ。

その時々によって落ちても良い皿と絶対に落とせない皿の峻別が出来るだろうか?

最近中高年の方の自殺が増えているが、少し力の配分を考えて見たらどうだろう。

もっと力を抜いて楽に皿を回す、そうすると熱中できる皿が出てくるものだ。

後は落ちても良いではないか。

全て100%の力を出そうとするから全ての皿が落ちてしまう。

筆者は過去に何枚皿を割った事だろう?

2007/07/23 16:26 |

2007年7月18日

失敗に学ぶ(ビジネスサプリメント265号)


最近夕張の破綻を学ぶツアーが数多く組まれているようだ。

「失敗の教訓を学んで」と言うキャッチフレーズである。

そう!成功からはなかなか学べない、失敗からは数多くのものが

学べることは筆者も経験済みである。

何故日本はあの戦争に負けたのかを分析した「失敗の本質」

と言う本を読み強烈な印象を受けたこともあった。

何故なら、なまなましい経験からくるものは、何にも増してインパクトがある。

夕張の再建のキーワードは「所有しないこと」とあった。

あるTV番組で見たが、夕張の市民病院が、心ある医師の使命感で

診療所「夕張医療センター」として再開されたようである。

スタッフを減らし、給与も減らし、ベッドも縮小、空いたスペースを介護の

転用などすごい努力をされた。

薬剤師が老人にクスリの飲み方を同じ目線で丁寧に説明されている。

しかし、指摘が入った。その老人は一度に説明されても頭に残らない、

ポイントを絞り、必ず確認の質問をせよと。

何よりも増して感服したのは「治療」から「予防」に重点を置かれたことなのだ。

即ち病気にならないためにアドバイスされる、このような考え方は

あまり今までになかった。

組織においても「利益」を出すことよりも、「お客様にご満足いただけるには」

にチェンジしないと利益にはつながらない。

価値>価格なのである。

事の本質を見極められる組織がこれからは生き延びるのではないかと

夕張の事例から感じた。

2007/07/18 07:52 | | コメント (1)

2007年7月11日

気づいて考える(ビジネスサプリメント264号)

元職時代、私は現場の方達との会話を大切にしてきた。

約500人の方々と語り合ったのである。ある女性販売員の方に

競争店の見学を依頼したことがある。

その時は「見てきて欲しい」とだけ言った。返って来た答えは

「よく売れていました」とのこと。そんなことは分かっている。

どこがどのように自店と違うのか?どのように改善すればお客様に

喜んでいただけるのかを考えて欲しかったのである。

そこで「時間帯別のお客様層は?販売員の連携は?

見やすく買いやすい状態か?販売員とお客様との会話は?

売れ筋商品は分かりやすくなっているか?」などなどヒントを与えた。

今度の答えは全てに満足がいくものが返って来た。

早速その方が上司に進言し売り場変えを提案し、

売り上げアップにつながったことがあった。

このプロセスが気づきには大切なのである。

先日日経新聞に豊田康光氏のコラムがあった。

監督は三原監督である。豊田氏が「カウント0-3から打ってはいけませんか?」

と尋ねたそうだ。そうすると「打ってもいい。だが打つならヒットだぞ」と言われた。

結局豊田氏は打たなかったそうだが、「打つな、待て!」と言われるより

気分が数段良かったと述べておられた。

そう「自分で考え、自分で結論を出させる、

即ち気づかせることの重要性」を改めて思った。

2007/07/11 06:22 |

2007年7月 4日

何でも言える風土(ビジネスサプリメント263号)


組織風土の改革で「何でも言い合える組織こそ生き残る」とよく言われる。

確かに自由な発想の基で若手社員等が感じたことをどんどんと言い合える

職場も見てきた。先日TV番組の「カンブリア宮殿」で小林製薬の商品ネーミングを

皆さんがいろいろと考えられている映像が流れていた。

皆さんのお顔がいきいきとされていたのが印象的だった。

しかし現実的に多くの組織の中では「自由にモノが言える」と言うことは

大変なことであり、その風土作りはトップ自らの気づきがない限り難しい。

トップの立場になると甘言はおおいに聴くが、諫言は嫌になるものだ。

先日日経新聞の春秋に掲載されていたが「このままでは、この組織はまずい」

と気づいたらどうするか?

改革のために立ち上がるのが正しい姿勢であることは言うまでもない。

しかし、良く分かるがそれが出来ないのが大半ではないだろうか。

何故なら「本当に聴いてくれるのか」「馬鹿な奴とマイナス評価される」

「ひょっとして左遷されはしないか」などなど「自己保身」を感じるものだ。

今行政機関や企業で起きている不祥事はおそらく内部で気づいていた人が

たくさんおられたことだろう。

「出る杭は打たれる」ではなく「出ない杭は腐る」ことを肝に銘じたい。

2007/07/04 07:13 |

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