元職時代、私は現場の方達との会話を大切にしてきた。
約500人の方々と語り合ったのである。ある女性販売員の方に
競争店の見学を依頼したことがある。
その時は「見てきて欲しい」とだけ言った。返って来た答えは
「よく売れていました」とのこと。そんなことは分かっている。
どこがどのように自店と違うのか?どのように改善すればお客様に
喜んでいただけるのかを考えて欲しかったのである。
そこで「時間帯別のお客様層は?販売員の連携は?
見やすく買いやすい状態か?販売員とお客様との会話は?
売れ筋商品は分かりやすくなっているか?」などなどヒントを与えた。
今度の答えは全てに満足がいくものが返って来た。
早速その方が上司に進言し売り場変えを提案し、
売り上げアップにつながったことがあった。
このプロセスが気づきには大切なのである。
先日日経新聞に豊田康光氏のコラムがあった。
監督は三原監督である。豊田氏が「カウント0-3から打ってはいけませんか?」
と尋ねたそうだ。そうすると「打ってもいい。だが打つならヒットだぞ」と言われた。
結局豊田氏は打たなかったそうだが、「打つな、待て!」と言われるより
気分が数段良かったと述べておられた。
そう「自分で考え、自分で結論を出させる、
即ち気づかせることの重要性」を改めて思った。
2007/07/11 06:22