人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

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2014年1月 1日

新年を迎えました(ビジネスサプリメント570号)

みなさまあけましておめでとうございます。

昨年の漢字は「輪」、2020年東京オリンピックの開催や、富士山の世界遺産登

録など「日本中が輪になって歓喜にわいた年」であり、相次ぐ自然災害にも支

援の輪が広がったことなどが大賞になった理由と言われています。

本年ももっと大きい良い輪を広げていきたいものですね。

今年は午年、一般には「物事が<うま>くいく」「幸運が駆け込んでくる」など

縁起が良い年と考えられます。

駿馬(シュンメ)のごとくこの1年を駆け抜けたいものです。

どうかみなさまにとって良い年でありますように!

2014/01/01 07:22 |

2014年1月 9日

手段が目的に(ビジネスサプリメント571号)

会議が「必ず何か欠点や失敗を指摘される、出来ていなければ問い詰められる、そうすると思考停止状態になり、頭が真っ白になってしまう、答えられないからまた責められる」ことになっていないだろうか。元職場でもこのパターンが多かった。そうすると会議で責められることに対する弁解材料集めのために、事前に会議をするようになるものだ。全くムダな時間であり、生産性やモチベーションは全く上がらない。これは「目的」と「手段」を取り違えているからなのだ、目的はどのようにすれば成果が上がり、良い方向になるかを検討することである、その手段として会議があるのだが、会議を開くことや提出書類を出すことが「目的」になってしまい何ら目的を果たしていないことが多い。また会議の他のメンバーはそ知らぬ顔、会議参加者には「当事者意識」が芽生えていないものである。会議が単なる報告会になっていることも多いが、このようなムダな時間はますます業績を落とすことになる。ここで会議の進め方を少し変えて、上手く行っていることを話し合い、それは何故なのかを共有しあう、成果が出ない場合は被告席ではなく、その問題をみんなで考える風土になれば随分変わった結果が生まれるのではないだろうか。「人間は誰でも自分に関心を抱いて欲しい」ものなのだ。本人のストレス耐性にも問題がある場合が多いが「チェック」が仕事になった風土体質はいけない。いつ怒られるかと緊張しながらの会議参加は面白くもなんともないし、想像力も創造性も萎縮してしまう。上手くいっても褒めてもらえない、良いところは無視され、マイナスばかりがクローズアップされるので、傷口をぐいぐいと刃物で刺されているようになり、「モノも言えない」状態に陥ることになってはいけない。この厳しい環境下で何をのんきなことを言っているのかとお叱りを受けそうだが、このような時だからこそ、良い部分や、上手く行ったことを認めてあげよう、そうして本来の問題を全員が「当事者意識」をもって気楽に話しあう風土になれば必ず、良い方向性が見えてくるし、モチベーションは上がってくるものなのだ。今こそ「目的」と「手段」を考えるべき時ではないだろうか。我々の周りに「手段」が「目的」になっているものはないか今一度考えてみることも大切かも知れない。

2014/01/09 09:35 |

2014年1月19日

即気づかれた人(ビジネスサプリメント572号)

ある企業で女性中堅社員の方と初めての個別気づきヒアリングをした時のことである。その時は彼女はおっとりとされており、自分の課題も今一つはっきりと認識されていなかった。それとなく課題は何かと聞くと「タイムマネジメントが出来ていない」「物事をはっきりと言い切れないと」と言う。
それではまずタイムマネジメントの実践するためには、どんな時間が無駄になっているのだろうかを聞いてみた。彼女は企画部門だったので書類作成に時間がかかるのか?関連部門との交渉に手間取るのか?いろいろな質問を投げかけたが明確な答えが出ない。意識はあるが自分のゴールが見えていないし、従って走れない状況だったのである。
また物事を言い切る力が弱いについては、事前の準備が足りずに相手の意見に誘導されやすく、間違っても良いから自信を持って言い切る力が弱かったらしい。そこで私と一緒になって難しく考えずにいろいろと考え方の方向づけをナビゲートしてあげた。
そして2回目のヒアリングを迎えた。何といろいろとまとめた書類を持ってこられ、まず「タイムマネジメント」については数日間の自分の行動記録をとり、時間の使い方の分析をされていた。そして彼女の言葉で言えば「すきま時間=予定と予定の間に生じた短時間の余裕時間(無駄な時間)」が一日平均60分あると言うではないか、要は自分では気づかずに、やや無駄な非効率的な作業をしていたと言う。そしてその余裕時間をたびたびしていたメールチェツクに集中し、今まで手薄だった後輩の指導時間に充てると言いきられたのであった。また1回だけでは不十分なので1カ月が経過したら必ず結果の検証をして、次のステップにつなげる決意だと言われた。凄い気づきと行動力であった。
しかも最近は時間外も減ったと言うではないか。「物事を言い切る力」についてはまずは間違っても良いから「結論」から先に言うように強く意識したらしい。そのためには結論に至るプロセスも以前にも増して十分に考える癖を付けたのである。上司との報・連・相もかなりスムーズになり、上司からも「分かり易くなったね」と言われたと喜んでいた。何よりも私との個別ヒアリングでは1回目に比べ、お互いのキャッチボールがスムーズに進んだのは言うまでもない。長年個別ヒアリングをしているがこんなに短期に変化された方は珍しい。
最後に私の「何故そんなに変身したの?」との問いに、最少は課題も漠然と捉えただけだったが、このヒアリングを通して難しく考えずに自分の出来ることを考えて課題がはっきり見えて来たからと言われた。
こんなに速く気づかれた彼女は現在、部門内で大活躍されているようだ。

2014/01/19 09:03 |

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