人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

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2007年10月27日

高齢者継続雇用(ビジネスサプリメント281号)

団塊の世代の60歳定年が始まった。今後は700万人もおられるそうだ。

昨年の4月に「改正高年齢雇用安定法」が施行され、60歳を超えた社員にも

就労の機会を与えることが義務付けられた。

一律定年制のある企業の内、継続雇用制度を設けた企業の割合は前年比

13,9%増え90,2%となったようである。内訳を見ると、一旦退職して

再雇用する制度が66,7%、勤務延長が12,6%となっている。

給料を下げることが容易な再雇用制度が殆どではないだろうか。

しかし、企業経営の立場からは当たり前である。

ここでポイントは、全希望者が全員雇用されるのは43,2%であり、

厳しいハードルがあることを忘れてはならない。

即ち「エンプロイアビリティー」がなければないと誠に厳しい状況

なのである。

単に伸びたと言う意識で残っても「茨の道」が待っている。

過去の栄光や実績は全く関係ない。これから「自分の何が会社や

後輩に貢献できるのか?」が問われる。技術の伝承役でもしかりである。

若い人達も最初は従来通り「部長」と呼んでいても、やがて「○○さん!」

と呼ぶだろう。その時の「違和感」は感じたものでなければ分からないと思う。

自分の置かれた立場や役割においてどのように振る舞い、

貢献していくのかを考えないと、過去の延長線上で働くと、

大きな壁にぶつかることは確実である。筆者は55歳の時に「肌身で感じた」

のである。働ける職場がある幸せを感じよう。

過去との決別ができて、これからのことを考える自分がなければ、

結局は余計な人材になりかねないことを再度思うことが求められる。

2007/10/27 10:11 |

2007年10月19日

挫折経験(ビジネスサプリメント280号)


組織には優れた真のリーダーが必要なことは言うまでもない。

昔は「形だけのリーダーを神輿に乗せて担いでおれば何とかなった」

時代もあった。しかし今は違う!企業経営でもボトムアップは大事だが、

いざと言う時には「強烈なトップの意志決定」が必要だ。

「負け」を経験しているリーダーは強い。「勝ち」ばかりのトップはいずれ

大きな壁に遭遇することが多い。

ドラッカー氏が以前「リーダーはしたいことではなく、しなければ

いけないことをするべき」とも言われた。

そう!「しなければならないことをしていない」リーダーが組織を狂わす。

昨今簡単に「修羅場を逃げてしまうリーダー」が非常に多い。

企業の不祥事でごまかしや納得できない弁明に終始しているケースに

出くわすことが多すぎる。見ていて哀れを感じる。

以前相撲の親方になった寺尾関が連続出場記録を更新しておられた時、

大きな怪我をされて休場を余儀なくされたことがあった。

元横綱八角親方がお見舞いに訪れた時に次ように言われたそうだ。

「寺尾!怪我して良かったなぁ、何故ならお前は将来親方としてリーダー

になる人物だ。怪我をした時の痛みや、苦しみの気持ちを味わうことが

将来きっと役に立つ」と言われたとか。

リーダーは苦労を知らないエリートでは務まらない。

挫折してそのことをくぐり抜けることがメンタルヘルスで言う

「ストレス耐性」がつくのである。

そして人の痛みが分かる素晴らしいリーダーになれるのではないだろうか。

2007/10/19 22:42 |

2007年10月13日

現場の力(ビジネスサプリメント279号)

先日の日経新聞に稲盛和夫氏のインタビュー記事が掲載されていた。

「組織の一体感が大事」、その集団がどう言う目的で存在するのかを

リーダーがはっきり示し、部下に理解・納得してもらわないといけないと

言われている。

砂をかむような人間関係の中で働かされていれば、会社がひとたび傾いた

ときに内側から瓦解するとも述べておられた。実感として良く理解出来る。

先ずは内部固めが如何に大切かを改めて思い知らされたのである。

しかし理解納得してもらうには、「現場言葉で話さなければならない」。

ザ・リッツ・カールトン大阪では就業前に15分程度のコミュニケーションが

行われるそうだ。経営理念や顧客サービスを現場言葉で語る会なのである。

例えば「妥協のない清潔さ」と言う理念では「出来るホテルマンのポケットは

ゴミでパンパンに膨らんでいる」、何故なら「どんなに小さなゴミも、ポケットに

入れるからだ」と言う話を共有し、徹底して実践するのだ。

そう言えば前職で売り場を巡回すれば、手は汚れるし、ポケットはゴミで膨れ

上がったことを思い出した。いくら掃除をしても、次から次へゴミは出てくる、

そこで気がつけば拾う癖がついてしまったものだった。

退職してから、他の百貨店でもゴミを拾った自分があったが

慌ててまた元に戻してしまった?????。

組織の一体感とは働く従業員が「現場レベル」で必ず決めたことを

理解し徹底してやり通す大切さ、それが現場の力ではないだろうか。

2007/10/13 06:15 |

2007年10月 6日

幸せとは(ビジネスサプリメント278号)

先日あるテレビ番組で「ブータン」と言う国の紹介があった。

中国とインドに挟まれた農業や林業が主体の国である。

面積は九州ぐらい、人口は90万人だそうだ。この国は経済発展、

環境破壊などは考えていない。国民の価値観の継承と文化を大切にし、

国民の「幸せ」が最優先なのだ。皆さん良い顔をされているではないか。

学費・医療費は無料とのことである。

大きなポイントは幸せ=実現/欲望の考え方だそうだ。

我々は実現を大きくしようとする、そうすると幸せ度が高まる。

しかしこの国は欲望を生きていることで十分であり、出来るだけ欲望を

小さくても良い、そうすると幸せ度が高まると言う考え方なのだ。

ふとハーヅバーグの衛生要因と動機づけ要因を思い出した。

衛生要因とは「給与とか、肩書きなど」を言う。この要因は所詮「不満足の減少」

でしかあり得ない。またぞろ不満が溜まってくるものなのである。

もっと給与が欲しい、もっと上になりたいと。一方動機づけ要因とは

「他から認められる、自分自身の達成感(ヤッター)」を言う。

この要因は「満足の増加」につながり、また自主的な次へのステップとなる。

つまり「楽しく仕事をする根源」なのである。やらされ感などは全くない。

成果主義の崩壊・メンタルヘルス問題などとかまびすしい世の中である。

企業経営は「成果」を出さなければ破綻が大きな口を開けて待っている。

しかし働く人達がブータンのような「幸せ」を感じる職場作りをすれば、

結果として「実現」を高めることになりはしないだろうか。

2007/10/06 10:24 |

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