団塊の世代の60歳定年が始まった。今後は700万人もおられるそうだ。
昨年の4月に「改正高年齢雇用安定法」が施行され、60歳を超えた社員にも
就労の機会を与えることが義務付けられた。
一律定年制のある企業の内、継続雇用制度を設けた企業の割合は前年比
13,9%増え90,2%となったようである。内訳を見ると、一旦退職して
再雇用する制度が66,7%、勤務延長が12,6%となっている。
給料を下げることが容易な再雇用制度が殆どではないだろうか。
しかし、企業経営の立場からは当たり前である。
ここでポイントは、全希望者が全員雇用されるのは43,2%であり、
厳しいハードルがあることを忘れてはならない。
即ち「エンプロイアビリティー」がなければないと誠に厳しい状況
なのである。
単に伸びたと言う意識で残っても「茨の道」が待っている。
過去の栄光や実績は全く関係ない。これから「自分の何が会社や
後輩に貢献できるのか?」が問われる。技術の伝承役でもしかりである。
若い人達も最初は従来通り「部長」と呼んでいても、やがて「○○さん!」
と呼ぶだろう。その時の「違和感」は感じたものでなければ分からないと思う。
自分の置かれた立場や役割においてどのように振る舞い、
貢献していくのかを考えないと、過去の延長線上で働くと、
大きな壁にぶつかることは確実である。筆者は55歳の時に「肌身で感じた」
のである。働ける職場がある幸せを感じよう。
過去との決別ができて、これからのことを考える自分がなければ、
結局は余計な人材になりかねないことを再度思うことが求められる。
2007/10/27 10:11