人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

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2008年1月14日

他人の痛み(ビジネスサプリメント294号)


部下の気持ちを理解されようとせず、一方的に指示のみをする上司の方

がおられる。組織であるからには、そのことを否定はしない。

しかし結果として「指示待ち人間」作りをしてしまい、いざと言う時に

「何も出来ない人材」となってしまうことが多い。

よく言われるが「他人の痛み」の分かる人とはどのようなことなのだろう。

今年の初場所も始まったが、数々の不祥事で揺れ動いる大相撲の寺尾関

(今は親方)の話を聞いたことがある。

連続出場記録を更新中に大怪我をしてしまった時があった。

仕方なく療養していると、八角親方(元横綱北勝海)がお見舞いに訪れ

「寺尾!怪我して良かったなぁ」と言われたとのこと。

寺尾関はびっくりされたようだ。

しかし「お前は将来、指導者になる男である。ここで怪我をした時の辛さを

身をもって体験しておくと、将来の指導にきっと役に立つ」と言われたそうだ。

まさに的を射た言葉である。今の大相撲界にはこのような方が少ないのかも

知れない。そう!評論家がいくら高邁なことを言われても、

所詮「経験していないありきたり」の言葉は響かない。

しかし自分が体感し、経験をしたことを乗り越えた強さは相手の心に

届くものではないだろうか。

人間と言うものは「それぞれ個性があり、性格も微妙に違う」。

したがってその人の気持ちになりきらないと的確な助言は出来ないものだ。

自分の経験から感じた「痛み」を助言してあげて、

本人自身が気づかれることが一番大切なのだ。

2008/01/14 09:31 |

2008年1月 7日

有利が不利になる時代(ビジネスサプリメント293号)

私が世の中に出て働き始めた1969年はアポロ11号の月面着陸が

TV中継され興奮のるつぼだった。

また翌年は大阪万国博が開催され想定範囲を超える入場者で賑わった。

世の中は高度成長に向かって突き進んでいた。

売上げは前年比120%や130%は当たり前だったのである。

また途中ではオイルショックで大混乱もあったが仕事に夢中になり

一生懸命に取り組めば、それなりの成果が出た時代でもあり、

いわゆる「団塊の世代」は必死で頑張ってきたのである。

当時は有利な職種や会社や仕事は決まっていた。

しかし世の中はコペルニクス的転回をし始めている。

大きな会社が突然破綻、銀行や保険や百貨店などの業界では統合が進み、

昔の会社の名前すら分からない時代となってしまった。

現在は「大きいことはいいことだ」の再来の感がする。

そのような時代に「有利な仕事」が今は「不利な仕事」に変わってしまうと

言うことが多々起こっている。

これからの時代は有利・不利の基準は全くなくなっていくだろう。

要は自分を「リフォーム」し、そして何かを「リビルド」しながら、

何が得意か・何が好きかを考えないといけないと痛切に感じる。

また「ぶら下がり症候群」では枝が必ず折れてしまう。

団塊の世代が60歳を迎えつつある今は「改正高齢者雇用安定法」が

施行され65歳までの雇用が確保された。

しかし自分自身の「エンプロイアビリティー」を高めて仕事を進めないと

大きな壁にぶち当たるように感じるこの頃である。

2008/01/07 20:10 |

2008年1月 1日

新年を迎えて(ビジネスサプリメント292号)


いよいよ新しい年を迎えた。

今年の干支はネズミ、干支十二支のスタートである。

「えと」は辞書で引くと「兄<エ>弟<オト>の意」とあった。

旧暦で木・火・土・金・水の五行をそれぞれ「え」と「と」に分けて

十千に配し、それと十二支と組み合わせて、六十を一回りとして、

年月日に当てるとある。

私は一昨年還暦を迎えたが、六十歳は最近人生の折り返し点とも

言われるようになった。十二年を五回すれば六十年、

一つの節目の年でもあるのだ。

薬師寺の安田管主は「六十歳の還暦で人生ひと巡りするが、

それを二回繰り返すのが人間本来の寿命」と仰せで、

六十五歳までは季節に例えたら「夏」なのであるそうだ。

要はこのような節目の年に「人生の踊り場」を作り振り返ってみる

ことも大切ではないだろうか。停滞するのではない、

一度「ランディングして、機体整備をして次のフライト」に備えるのである。

友人が次のようなことを言っていた。

「信号が赤でも、危険がないと分かれば渡っていく人が人生の成功者と

思っていた。しかしやはり赤は止まれと言う信号であり、ここで一旦止まり

周りの状況を良く見て進むべきだと分かった」と。

昨年の企業などの不祥事を見ていると、「赤信号みんなで渡れば怖くない」

が復活したように思う。本年は余裕を持って脚下照顧

<反省し自分自身の足元を顧みよ>したいと思う。

2008/01/01 06:45 |

2008年1月27日

若さとは(ビジネスサプリメント296号)

先日の日経新聞の別冊に「若く見える条件は?」と題して面白い

ランキングがあった。1位は「肌に張りがある」から10位「異性への

関心を失わない」までさまざまなものがある。

特にセカンドキャリアでお話しすることとダブったのは

「新しいことに挑戦できる」「好奇心が旺盛」「目標や夢がある」

であった。

「新しいことに挑戦できる」は年代が上がるほど選ぶ人の割合が

高いようだ。「RE」と言う英語は「再び」「元に」「新たに」と3つの

意味があるが、この新たにを大切にして欲しい。

どんどんとチャレンジする心が大切であり「リセットからリビルド」なのだ。

「好奇心が旺盛」は一番大切に思う。「おや!」と言う気持ちがなくなると

老けこむ。前頭葉がこの好奇心をつかさどるようなのだが、

これがなくなると確実に老ける。男性より女性の方が好奇心旺盛では

ないか。したがって女性の平均寿命も長いかも知れない。

経済・政治・スポーツ・芸能など何でも興味を持つことから新しい発見が

あるものだ。「目標や夢がある」は日々の生活の原動力となる。

カッペルの言葉に「目標こそ未来を築く」と言う言葉に出会い目が覚めたことが

あった。セカンドキャリアの3要素は「健康」「経済」そして「生きがい」なのである。

目標や夢を失っては悲しいではないか。「生きがい」もない。

若さとは外見ではなく、内面の心のありようだと思う。

サムエル・ウルマンの「青春の詩」に「青春とは人生のある期間ではなく、

心の持ち方を言う」とあるように。

2008/01/27 10:57 |

2008年1月20日

守りと攻め(ビジネスサプリメント295号)

昨年星野ジャパンは北京オリンピックの切符を獲得したが、

「守り」と「攻め」をおおいに考えさせられた。

そう!何としてでも確実に「攻めて」得点しないことには勝てないのである。

絶対に負けは許されないのだ。

世界からの日本離れが起きている現在、日本経済も守りに入っているような

気がしてならない。

「守り」か「攻めか」は企業の個人別ヒアリングをしても感じることがある。

トップがワンマンで「白」でも「黒」と言えばそれに従う組織が多いのが

現実でもあり、メンバーが堂々と自分の考えを言い切れないもどかしさを

感じることが意外にも多いものだ。

トップには「心地良い情報しか入らない」「言えばガツンと言われる」

風土では衰退しかない。トップと言うものは「甘言」は大いに受け入れるが、

「諫言」は嫌うものである。

即ち組織が「守り」に入ってしまっているのである。

なぜなら各人が「保身」に走り、そこからは何も新しいものは生まれない。

「攻める」人間は潰されるケースが多いのが残念である。

もちろん役割や立場で判断しなければならないことは多いが、

素直に意見が出せて良ければ果敢に実行に移す組織は強い。

即ち「攻め」の組織なのだ。

また「正確な判断」と「素早い判断」とどちらが大事か?

その時の流れにもよるが、あえて「素早い判断」が求められる時代

になったようにも感じる。

要は攻めるべき「勇気」を持ち、守るべき「信念」を持った組織体が

今ほど求められる時はない。

2008/01/20 19:04 |

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