先日あるテレビ番組で「ブータン」と言う国の紹介があった。
中国とインドに挟まれた農業や林業が主体の国である。
面積は九州ぐらい、人口は90万人だそうだ。この国は経済発展、
環境破壊などは考えていない。国民の価値観の継承と文化を大切にし、
国民の「幸せ」が最優先なのだ。皆さん良い顔をされているではないか。
学費・医療費は無料とのことである。
大きなポイントは幸せ=実現/欲望の考え方だそうだ。
我々は実現を大きくしようとする、そうすると幸せ度が高まる。
しかしこの国は欲望を生きていることで十分であり、出来るだけ欲望を
小さくても良い、そうすると幸せ度が高まると言う考え方なのだ。
ふとハーヅバーグの衛生要因と動機づけ要因を思い出した。
衛生要因とは「給与とか、肩書きなど」を言う。この要因は所詮「不満足の減少」
でしかあり得ない。またぞろ不満が溜まってくるものなのである。
もっと給与が欲しい、もっと上になりたいと。一方動機づけ要因とは
「他から認められる、自分自身の達成感(ヤッター)」を言う。
この要因は「満足の増加」につながり、また自主的な次へのステップとなる。
つまり「楽しく仕事をする根源」なのである。やらされ感などは全くない。
成果主義の崩壊・メンタルヘルス問題などとかまびすしい世の中である。
企業経営は「成果」を出さなければ破綻が大きな口を開けて待っている。
しかし働く人達がブータンのような「幸せ」を感じる職場作りをすれば、
結果として「実現」を高めることになりはしないだろうか。
2007/10/06 10:24