人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

ブログ

2007年10月 6日

幸せとは(ビジネスサプリメント278号)

先日あるテレビ番組で「ブータン」と言う国の紹介があった。

中国とインドに挟まれた農業や林業が主体の国である。

面積は九州ぐらい、人口は90万人だそうだ。この国は経済発展、

環境破壊などは考えていない。国民の価値観の継承と文化を大切にし、

国民の「幸せ」が最優先なのだ。皆さん良い顔をされているではないか。

学費・医療費は無料とのことである。

大きなポイントは幸せ=実現/欲望の考え方だそうだ。

我々は実現を大きくしようとする、そうすると幸せ度が高まる。

しかしこの国は欲望を生きていることで十分であり、出来るだけ欲望を

小さくても良い、そうすると幸せ度が高まると言う考え方なのだ。

ふとハーヅバーグの衛生要因と動機づけ要因を思い出した。

衛生要因とは「給与とか、肩書きなど」を言う。この要因は所詮「不満足の減少」

でしかあり得ない。またぞろ不満が溜まってくるものなのである。

もっと給与が欲しい、もっと上になりたいと。一方動機づけ要因とは

「他から認められる、自分自身の達成感(ヤッター)」を言う。

この要因は「満足の増加」につながり、また自主的な次へのステップとなる。

つまり「楽しく仕事をする根源」なのである。やらされ感などは全くない。

成果主義の崩壊・メンタルヘルス問題などとかまびすしい世の中である。

企業経営は「成果」を出さなければ破綻が大きな口を開けて待っている。

しかし働く人達がブータンのような「幸せ」を感じる職場作りをすれば、

結果として「実現」を高めることになりはしないだろうか。

2007/10/06 10:24

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