人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

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2015年1月 1日

新年を迎えました(ビジネスサプリメント597号)

あけましておめでとうございます

今年は未年(ひつじどし)、未は羊であり、十二支の中でも牛や馬などと並び人

間との付き合いが長い動物です

干支の由来についてですが、未は字義が「味」(み:「あじ」)であり、草木の果

実がいよいよ熟し、丁度滋養溢れた状態になることを指しているようです

また、羊はめでたい善良な動物であり、同じ行動を取って大勢で暮す事から、

群の漢字は羊から作られました

羊は激しい競争やトラブル争い事は嫌いで

チームワークを必要としフレンドリーな関係が好きな動物です

新しい年を迎えましたが、今年は争い事のない平和な社会になって欲しい

ものです

本年もどうかよろしくお願い申し上げます

2015/01/01 08:16 |

2015年1月 9日

プロの厳しさ(ビジネスサプリメント598号)

昨年末に例年通りプロ野球「戦力外通告」がテレビ放映された。昨年度に通告されたのは118人、副題は「クビを宣告された男たち」とある。
プロの世界はぶら下がれない、役に立たなければ必要ないのである。
3人の選手の様子が赤裸々に語られていた。結婚式を1ケ月前に控えた選手、5人の子供を抱えた選手など様々であった。
1人は日本ハムでダルビッシュと肩を並べた元エース、初年度は12勝8敗で新人王に輝いた投手、2年目から調子がでず、オリックスにトレードプロ9年目の選手だった。何と子供さんたちが5人もいる一家の大黒柱なのである。
2人目は元巨人軍の投手、卒業後独立リーグに所属して、アルバイトなどをしていた苦労人である、育成選手として入り活躍した時期もあった。彼も怪我で手術したが調子が出ておらず、しかも1か月後に結婚式を控えていた。
3人目はベイスターズの投手、ベイスターズは投手陣の大幅なリストラを行い、その中に入ってしまったのである。彼は自分でトレーニングし、球団からのオファーを待っていたのである。
上記2選手は再起が出来る投手34人、野手25人参加のトライアウトに挑戦。投手はワンボール・ワンストライクから4人のバッタ―と対戦、1人目の選手は見事4人を抑えた。2人目の投手は1人にクリーンヒットを打たれたが3人を抑えた。後はスカウト達の声がかかるかどうかの判定待ちになる。
まず1人目の選手にロッテから電話があり入団テストを受けて欲しいという知らせが入った。即契約ではなかったのである、その後中日から契約したいとのオファーがあり次にステップに移れた。5人の子供さんを抱えての背水の陣を見事に乗り切った。
2人目の投手は何処からもお声がかからず、転職を決意し無事にトレーニングジムへの就職が決まった。3人目の投手は楽天が以前から目を付けており、楽天からの声がかかりキャンプに参加し入団が決まった。
プロと名のつくスポーツは戦力にならないと判断されれば「クビ」であり、もうぶら下がるものはなく、自分で進路を決めなければならない。
私も32年間勤務したが自ら「戦力外通告」しなければならなかったのである。次に入社した企業はベンチャーであり、「起業家精神」を叩き込まれた。ぶら下がるものはない、あくまで自分自身なのだ。入社数日後にトップから「自分の報酬の2倍以上稼がないと戦力にならないですよ」と言われた言葉を再度思い出した。

2015/01/09 09:08 |

2015年1月21日

リーダーシップ(ビジネスサプリメント599号)

ある組織でキャリアはあるが50歳代の部下のいない役職名が付いた方々の研修を行った。タイトルは「求められるリーダーシップ」、部下がいないのに何となく進行が難しいのではないだろうかと思って臨んだ。
受講者は50歳代以上、男女半々、事業所はバラバラというメンバー約40人であった。冒頭に私の「気づき」のお話しをして、私も第2の職場では自分の部下がいなかったのでどのように受け止めたか等、具体的な事例を交えた。例えば年下の社長が私の席の方に来られてお話をされた時があったが、私は即立ち上がりメモを持ってお話を聞く姿勢を示した。私にとっては昔からの癖で自然な振る舞いだったが、若い方達は社長が席に来られても座ったままが当たり前の状況だったので、私の行動は奇異なアクションであったようだ。その時社長は「みんな、髙橋さんのような振る舞いが出来るか?上司が席に来たら立ってメモをするのが当たり前なんだよ」と言われたお話しもした。
研修の班別討議を終えて各班からいろいろな意見が出てきた。最初は「年下の上司にはものが言いにくい」「今の若い人達は我々の意見を聞こうとしない」「ライン上の関係でもないのに指摘は出来ない」等々、しばらくすると「愚痴を聞いてあげる、そうするとすっきりした顔になる」「上司と部下とのやり取りを咀嚼してパイプ役になる」「若い上司の相談や助言役になる」「自分のキャリアの深い部分を伝承していく」等素晴らしい意見が出て来た。どれも広い意味でリーダーシップではないだろうか。
その中で2つ素晴らしい意見があったので紹介しよう。
若い上司と部下がやり取りをしている、部下はどうも上司の言うことが理解出来ないようだ。また部下の上司に対する口のききかたもぞんざいであった。それを見ていたキャリアのある方が部下の人に「君の言い方で上司は理解できたかなぁ?質問の仕方を考えた方が良いよ」と助言された。しばらくしてその部下は再び上司のところに行き、自分だけの目線ではなく、上司の目線を持って丁寧な言葉遣いして話が弾み、上司の方も笑顔が出て来たという話である。
もう一つは「我々のリーダーシップはもうこれで良いと思わず仕事に対してどんどんとポジティブな姿勢を示していくことが大事、それを見た若い方達に気づきを与えるのではないだろうか」即ち自分の後ろ姿を見せることがリーダーシップではないかと言われた。
そう!リーダーシップは先頭を切って指示命令するだけのものではない、「気づき」を与えることも大切なことだ。

2015/01/21 09:47 |

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