人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

ブログ

2007年5月17日

誰かがするだろう!

良く綱引きの事例でお話しするが、1人対1人の場合はそれぞれが持っている力

の100%を出し切るが、人数が増えるほど本人は無意識に力を抜くそうだ。

「リンゲルマン効果」と呼ぶ。100%の力が50%ぐらいになってしまう人数は、

何と8人対8人の時とある。

またラタネの法則には、目隠ししヘッドホーンをつけて大きな声を出すと言う実験

をすると、1人と言われた時はかなり大きな声を出すが、

一緒に2人・3人と言われるとだんだんと声が小さくなるようだ。

実態は1人だけなのだが。

即ち集団の中にいると無意識に「誰かが?」と言う意識が働くのである。

講演後の質問もなかなか出にくい。タウンミーティングもやらせ質問だったが

本当に出にくいのだ。誰かが口火をきるとどんどんと出る場合がある。

最近の卑劣な犯罪である、列車内の暴行事件も「誰かが通報」するだろうと

言う意識が働いたのではないか?

ある新聞に掲載されていたが、心理学で「冷淡な傍観者」と言う考え方が

ある。目撃者が多ければ多いほど個人の責任が軽くなり、

自分が率先して行動を起こす動機が弱まるそうだ。

組織にも同じことが言えるのではないか?あなたの組織は大丈夫だろうか?

2007/05/17 22:54

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