人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

ブログ

2007年8月 3日

組織に蔓延していないか(ビジネスサプリメント268号)

いろいろな企業をコンサルさせていただいて感じることは、

企業の売上規模や社員人数に関係なく同じような傾向が出ていることを危惧する。

まず「あきらめ感」が出ている。昔は社員のていあん制度が大流行の時があった。

筆者も以前にその事務局をしたが、全ての提案に対してフィードバックをして

あげないと、結局は「答えがなく無視された」と感じるものであり、

2度と提案はされない。

上司に進言したがその後の返事がない。そうなると馬鹿らしくてもう言わないという

空気が蔓延してしまう。これが企業の活力を無くしてしまうのである。

また公には言わないが、陰で「こそこそと言う風土、ましてや上司が部下の欠点を

本人ではなく、他者に言ってしまう」ことは絶対に避けなければならない。

それを聞いた部下のモチベーションはゼロになってしまう。

むしろ「褒め言葉は他者に言うべき」でありそれを聞いた本人のモチベーションが

ますます高まることは間違いない。

上司に自信がないからこのようなことが起こるのであろう。

そして約束したことが実行されていないことを問いただすと

「忙しかったから、人が足りず精一杯したが」などの

「正当に聞こえる言い訳」がまかり通っていることはないだろうか?

いずれもリーダーの「当事者意識欠落」以外の何ものでもない。

このようなことが組織に出始めたら危険信号の赤が点滅している

と思っても良いのではないか。怖い病気の兆候である。

2007/08/03 19:25

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