人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

ブログ

2007年11月18日

当事者意識(ビジネスサプリメント285号)

当事者意識とは簡単に言えば「自分の事として捉えられるか」と

言いかえることが出来る。良く講演でお話をするが、その時は皆さん

うなずかれることが多い。

「なるほど、そうか!」と感じられるのである。「良いお話でした」との

コメントをいただくこともあるが、それで終わってしまう。

筆者もそうであったが、講演が終了し職場に戻ると現実の仕事が

待ち構えている。また日常に埋没してしまい、1ヶ月もすると

「そんな話があったなぁ!」となってしまい、すっかり忘れてしまう。

レポートを書いていただいても「書かされた」と言う意識が強く、

抽象的なものになっている。その検証を怠ると、単に出すための

レポートとなってしまうことが多い。

もし健康診断で「貴方のここが悪くなっていますよ!」と言われたら、

ドクターの言われることを守り治そうとするものだ。そう「自分の問題」だから。

そこで出来ることなら「どのように感じたのか?

そして貴方は何が出来るのか?」と筆者は個別ヒアリングをしている。

そうするとその方がどのように感じて、何に問題点があるのかが見えて

来るのである。何故なら1対1のお話になり、当事者意識が醸成される

からなのである。しかし欲を言えば1回ではなかなか難しい。

最初は皆さん構えられるから。数回実施すると「同じ目線」でお話が出来、

共有の課題として捉えられることが多い。

お話したことが出来て「それは良かったですね!」とお声をかけた時の

皆さんのお顔からは「やらされ感」から「達成感」に変化していることが多い。

ことほど左様に「当事者意識」の醸成は難しいものである

2007/11/18 07:07

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