当事者意識とは簡単に言えば「自分の事として捉えられるか」と
言いかえることが出来る。良く講演でお話をするが、その時は皆さん
うなずかれることが多い。
「なるほど、そうか!」と感じられるのである。「良いお話でした」との
コメントをいただくこともあるが、それで終わってしまう。
筆者もそうであったが、講演が終了し職場に戻ると現実の仕事が
待ち構えている。また日常に埋没してしまい、1ヶ月もすると
「そんな話があったなぁ!」となってしまい、すっかり忘れてしまう。
レポートを書いていただいても「書かされた」と言う意識が強く、
抽象的なものになっている。その検証を怠ると、単に出すための
レポートとなってしまうことが多い。
もし健康診断で「貴方のここが悪くなっていますよ!」と言われたら、
ドクターの言われることを守り治そうとするものだ。そう「自分の問題」だから。
そこで出来ることなら「どのように感じたのか?
そして貴方は何が出来るのか?」と筆者は個別ヒアリングをしている。
そうするとその方がどのように感じて、何に問題点があるのかが見えて
来るのである。何故なら1対1のお話になり、当事者意識が醸成される
からなのである。しかし欲を言えば1回ではなかなか難しい。
最初は皆さん構えられるから。数回実施すると「同じ目線」でお話が出来、
共有の課題として捉えられることが多い。
お話したことが出来て「それは良かったですね!」とお声をかけた時の
皆さんのお顔からは「やらされ感」から「達成感」に変化していることが多い。
ことほど左様に「当事者意識」の醸成は難しいものである
2007/11/18 07:07