最近クレーム処理の講演依頼が多くなってきた。
私は実際に多くのクレームを受けてきたので、実話でお話が出来る。
もう当たり前のことを申し上げても興味を示されないことが多い。
ケースがあって「どのようにしたのか」「その結果どのようになったのか」
「そこから学ぶものは何か」が求められている。
その時に最近「感情労働」なる言葉が使われだしたというお話をする。
アメリカの社会学者が「肉体労働」「頭脳労働」と並ぶ第三の労働形態
として提唱されたとそうだ。感情労働とは「自分の気持ちを押し殺し、
相手に合わせた言葉や態度で対応する仕事」とある。
クレーム対応はまさにこの仕事ではないだろうか。
日経新聞に掲載されていたが日本では働く人の三人に一人は
感情労働とか・・・・・
感情労働も組織の中で潤滑油的に使われることは納得出来るが、
このような振る舞いばかりを求められればかなり厳しい状態である。
クレームも処理の方法ばかりに目が移り、本質の問題点の解決を
考えないようでは本末転倒である。
クレームとは相手の求めておられることと、こちらが行ったことが大きく
かけ離れた時に起こる。すなわち「ご期待されるレベルに応えられなかった」
時なのだ。全ての方が言われるとは限らない。言うことは凄い勇気が必要なのだ。
言わずに去る方が一番怖いのである。クレームの処理よりも、
クレームを少なくするためには「どのような問題点を潰し込むべきか」が必要
であると、何時も申し上げている。
2008/03/14 07:10