人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

ブログ

2008年5月22日

終身雇用の変化(ビジネスサプリメント313号)

従来の日本型雇用は「終身雇用」「年功序列」「企業別組合」のご三家で

あったが近年これが見事に崩れ去ってきたのは言うまでもない。

しかし最近の独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査によると

「終身雇用」に賛成している勤労者の割合が9割近くになったと発表された。

一つの企業に定年まで勤める「終身雇用」を支持する割合は86,1%、

勤続年数と共に給与が増える「年功序列賃金」を支持する割合も

過去最高の71,9%にまでなったとある。

また職業キャリアとして「1つの企業に長く勤める」をあげた割合も過去最高の

49,0%、「いくつかの企業を経験」との回答は24,6%で「独立自営」支持は

過去最低の11,7%になったようだ。

これは最近定職につかないフリーター(つけない要素も大いにある)が増え

「安定的に働きたい」と言う時代背景も大いにあるのだろう。

私が長年勤務した会社を辞職した時は誠に不安であった。

定年まで働けるものと思い込んでいた自分があった。

しかし転職をして「カルチャーショック」を受け目が覚めたことも事実である。

そして転職の「助走期間」があったからこそ現在「独立」出来たと確信する。

仕事に対する考え方はいろいろあるが、実感するのは「ぶら下がらない自己

を如何に確立するか」が最も大事である。独立が必ずしも立派なこととは限らない。

組織の中にいても「自立した自己」を確立することこそが、

この混迷の時代に最も求められているのではないか。

2008/05/22 06:32

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