随分前にカール・アルブレヒト著の「逆さまのピラミッド」を読んだことを思い出した。
初版は1990年6月である。「逆さまのピラミッド」は、サービス主導型の組織を
ドラマチックに象徴するものであり、一番上には「お客様」次には従業員・管理職と続き、
一番下には組織のトップが逆三角形を支えている構図である。
組織重視・生産主導型の経営論を超えた新しい企業哲学の誕生であった。
「ES(従業員満足)>CS(顧客満足)」の考え方もあり、「従業員を大事にすること、
そうすれば彼らもまたお客様を大事にするだろう」と言う基本的考え方もあった。
それ以来私は本来の組織はこのように機能しないと破綻すると信じてきた。
従業員の目が「お客様に向いているのか?」「組織のトップに向いているのか?」
は大きな違いである。
私はカンブリア宮殿と言う番組が大好きである。
少し前にお好み焼きの「千房」の中井社長がご出演され、
まさに「逆さまのピラミッド」を実践されておられる様子が放映されたのである。
そう!組織のトップは命がけで取り組まないといけないのだ。
言葉を変えれば「現場こそ組織の命」であり、現場を見ずして経営は
出来ないことは痛感している。
印象的なお言葉で「花には美しい蝶が取り巻く、汚物には汚いハエが取り巻く」
と言われた。社員が頑張らないとか、優秀な人材が集まらないなどという言葉は、
トップ自身がダメだからではないだろうか?
もう一度考えて見よう!あなたの真のお客様は誰なのかを?
コメント
2008/07/10 07:12
かめだ
私がまだ経営者の端くれだったころ、先輩経営者とお酒を飲んでいたときにお叱りを受けました。私が社員さんの不足を言ったんですね(平たく言えば、恥ずかしながら愚痴っていたわけです)。
先輩経営者は私に「君より仕事ができて人間ができていれば、君の部下にはなっていない。」そして、「不足があっても、まずはその人を大切にしなさい。」さらに、「人に注意を向けず、まずは自分の魅力を磨きなさい。」とおっしゃいました。
今でも思い出すと、耳が痛いです。