人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

ブログ

2008年7月16日

メタボの厚い壁(ビジネスサプリメント321号)


本年4月から「メタボリックシンドローム」の特定健診が開始された。

肥満が健康上好ましくないとは分かっていても、現実的な危機感は

誠に薄いのが現状ではないか。

メタボリックシンドロームは内臓脂肪が蓄積した上で、糖尿病や高血圧、

血中脂質異常が進み動脈硬化になり、怖い「心筋梗塞」や「脳梗塞」に

つながると言われている。一番危険なのは「自覚症状」がなく

進行することなのだ。同じようなことが「組織」にも言えるのではないか?

私は組織の健康診断をさせていただくことが多いが、殆ど自覚症状なく

進んでいるケースが多い。

例えばメタボ傾向の組織は「他責の文化になってはいないか?」

「仕事がパターン化していないか?」「目的意識が希薄になって手段が

目的化していないか?」「NOと言えない風土になってはいないか?」

「問題点の先送りの体質になってはいないか?」「決めたことが守られ

ていない風土になっていないか?」などなどが必ず散見される。

中にいては気づかないのである。即ち自覚症状が麻痺して感じなくなるのだ。

今世間での数々の企業や、行政の不祥事は全てこの兆候があり、

ある日突然に発症するのである。酷い時は組織体が破綻し消滅してしまう

危険性をはらんでいる。

日常当たり前になってしまうと変えるには凄いエネルギーと勇気が求められる。

そう!厚いメタボの「壁」があり、それを突き破らねばならない。

特に個人ではなく組織となると「甘えが生じる」ものだ。

今のあなたの組織は「メタボ」になっていないだろうか?

もし気づけばその「壁」を今の内に突き破ろう。

2008/07/16 14:37

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