先日の日経新聞にある会社が「不言実行」より「有言不実行」を大切にしたい
と社員に言われたとか。要は「こっそりやって成功するより、大見え切って失敗
する方が評価が高い」ということなのだ。
先日あるセミナーで人は何故変わらないのか?と言うご質問をしたところ、
「失敗したら怖いから今まで通りしかしない」と言うお答えが一番多かった。
まさに成果主義の弊害であり、プロセスを見ない結果のみの評価だから
そのような風土が生まれる。ある企業は業務が定量化しにくい部門の仕事
なども含め全社員が業務目標や四半期ごとの達成度を見ることが出来る
ようにしたそうだ。そうすると、同僚が何に重きを置いて仕事をしているかが
分かり「自分の達成すべき目標も見えてきたそうである」。
良い意味での情報の共有化から「気づき」を与えた事例であろう。
個々の意欲と組織の効率と言うものの関係を説明するために「エンゲージメント」
と言う言葉がアメリカ産業界で広がって、組織や仲間との一体感を醸成していく
とも解説してあった。この言葉をアメリカのコンサルタント会社では「社員が求められ
ている以上に意欲的に働く条件」と位置づけ、大きな成果を残されていると
書かれていた。よく使う言葉で「エンパワーメント」は「権限委譲」と訳するが、
当事者意識を持たせて「思い切りやってみろ、責任は上司の私が取るから!」
と言われれば大方の人は「有言不実行」が「有言実行」に変わってくるのでは
ないだろうか?
じっとしていては何も生まれない。今こそ「ともかく具体的なアクションを起こそう、
そうすれば明らかな成果が生まれる」ことを確信して。
2008/09/03 22:20