仕事中に不調を訴え、オフタイムはそれなりに元気と言う新しい
メンタルヘルスパターンが増えている。従来の「うつ」は「頑張っている
同僚に迷惑をかけている」と自責の念が強く出て最悪自殺なんてことに
なりかねない。しかしオンタイム「うつ」は他責なのだ。
ともかく嫌な場面は逃げたいのである。
特に若い世代に多いと言われるが、数多くの企業をコンサルしていると
このような事例を垣間見ることが多い。
従来の「うつ」は几帳面・まじめ・自責・完ぺき主義などの性格特性がある。
しかしオンタイム「うつ」は自己愛が強い・他責・寂しがり・自立が出来ない・
人が苦手など性格特性なのである。
最近知り合いのドクターから聞いたのだが「私うつだと思うので診断書を
書いてください、しばらく休職します」と平然と言う若者が増えているそうだ。
今までの価値観では考えられないことではないか。そのような現象はおそらく、
「うつは心の風邪引き」など以前のような暗いイメージが払拭されていることも
影響されている。本当の「うつ」ならばこのような考え方は大いに結構なことだが、
挫折経験がなく、逞しく育った経験がないストレス耐性が弱いと言うパターンには
甘くとらえられているのではないか。
今やメンタルヘルスは「対策」から「治療」・「予防」と言うレベルになっているが、
このような気質の社員が増え、オンタイム「うつ」に振り回される従来型の「うつ」
になる上司もいると言う現実を見つめていかないといけない。
年間自殺者33,000人、未遂者30万人、予備軍300万にとも言われる時代
「予防」を超えた組織風土づくりが求められている。
2008/09/11 00:08