人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

ブログ

2008年10月22日

パワーハラスメントを考える②(ビジネスサプリメント336号)


人に接する時はやはり基本には相手に対しての「リスペクト」の気持ちが

なければならないし、それが出来なければメンタルヘルス問題につながり、

組織の生産性を著しく落としてしまうことになるのだ。朝日新聞にも掲載

されていたが、パワーハラスメントの目安は

①相手がNOと言えない
②本来の業務の範囲外
③心や体に被害がある

とされていた。

仕事が出来る上司ほど厳しい言葉を投げかけて相手を傷つけてしまう

ことが多い、「私のやり方に何か文句があるのか?」という言葉を放置

してしまうことは怖いことである。企業のコンサルをしていても、

ベテランを失っても組織は生き返ることが多いと感じるケースに出くわす。

人事担当者は被害者からのサインが出ておれば放置せず「必ず真摯に

聴いてあげる」ことを忘れてはならない。被害者の意向に沿って対応すること、

加害者の言い分とその対応をはっきりさせること、他に被害者がいないかを

確認することは大事なポイントである。

何よりも大切なことはトップのハラスメントを許さない強い意識である。

そして問題が起こる前に自由闊達に意見が交わせる「気楽にまじめな話しが

出来る職場づくり」が出来ていることも忘れてはならない。

また「ハラスメントが起きたことは、組織の弱点が明らかになった」と捉え

組織風土のカイゼンのチャンスと考えたい。

万が一対応が誤ればお互いに不幸なことになり「職場の安全配慮義務を怠った」

となってからでは遅いことを組織幹部は肝に銘じて欲しい。

2008/10/22 08:59

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