人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

ブログ

2009年2月 3日

コーチングについて(ビジネスサプリメント352号)


水泳の北島選手を育てた平井コーチの「見抜く力」と言う本を読んだ。

氏は「理論」も学習されておられるが、評論家ではなく「実践者」であり

「体験論者」なのでもある。

一番印象に残ったのは北島選手に「勇気をもって、ゆっくりと」を常に指摘

されていたという言葉だった。頑張ったから良い記録は出るとは限らない、

あせって水をかきすぎてしまう、そのあせりを抑える勇気が大事なのだ。

私も常々5つの(あ)を大切にしている「体験論者」なのだ。

全て読み終えて氏と同じような言葉が重なるのだ。

「あきらめない」=その時点で成長が止まる、克己心(自己との戦い)が大事

「あわてない」=忍耐力、心・技・体の充実、答えは常に現場にある

「あせらない」=あせりは負のスパイラルになる、あせっては成果が出ない

「あなどらない」=常に謙虚・誠実・初心を忘れない

「あてにしない」=最終は自分なのである

また私が個人別ヒアリングで心していることは「それはダメだよ」と言った

否定的な言葉は絶対に遣わない。「何故出来ないのか?」ではなく

「出来たことは何故だったのだろう?」と問いかけている。

そう!欠点を指摘しても閉ざされてしまうことが多いのだ。

それよりも長所をどんどん伸ばせば良いことが多いのだ。

また常に「目標=夢」を持って努力する姿勢も大事だ、

以前に「逆算日記」を作られた方のお話をお伺いしたことがあるが、

先ず「目標を決めてしまう」そしてその目標達成のために今現在の状態で

良いのかを必ず考えるのだ。

「コーチングスキル」をマスターしたところで役に立たないことが多すぎるのでは

ないだろうか?コーチングはスキルやノウハウではない、

一番大切なことは平井氏のような「人間観」と

「本人の気づきを如何にナビゲートするか」ということだ。そこから変革が始まる。

2009/02/03 18:57

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