水泳の北島選手を育てた平井コーチの「見抜く力」と言う本を読んだ。
氏は「理論」も学習されておられるが、評論家ではなく「実践者」であり
「体験論者」なのでもある。
一番印象に残ったのは北島選手に「勇気をもって、ゆっくりと」を常に指摘
されていたという言葉だった。頑張ったから良い記録は出るとは限らない、
あせって水をかきすぎてしまう、そのあせりを抑える勇気が大事なのだ。
私も常々5つの(あ)を大切にしている「体験論者」なのだ。
全て読み終えて氏と同じような言葉が重なるのだ。
「あきらめない」=その時点で成長が止まる、克己心(自己との戦い)が大事
「あわてない」=忍耐力、心・技・体の充実、答えは常に現場にある
「あせらない」=あせりは負のスパイラルになる、あせっては成果が出ない
「あなどらない」=常に謙虚・誠実・初心を忘れない
「あてにしない」=最終は自分なのである
また私が個人別ヒアリングで心していることは「それはダメだよ」と言った
否定的な言葉は絶対に遣わない。「何故出来ないのか?」ではなく
「出来たことは何故だったのだろう?」と問いかけている。
そう!欠点を指摘しても閉ざされてしまうことが多いのだ。
それよりも長所をどんどん伸ばせば良いことが多いのだ。
また常に「目標=夢」を持って努力する姿勢も大事だ、
以前に「逆算日記」を作られた方のお話をお伺いしたことがあるが、
先ず「目標を決めてしまう」そしてその目標達成のために今現在の状態で
良いのかを必ず考えるのだ。
「コーチングスキル」をマスターしたところで役に立たないことが多すぎるのでは
ないだろうか?コーチングはスキルやノウハウではない、
一番大切なことは平井氏のような「人間観」と
「本人の気づきを如何にナビゲートするか」ということだ。そこから変革が始まる。
2009/02/03 18:57