人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

ブログ

2009年3月 2日

具体的な目標を(ビジネスサプリメント356号)

最近ある方のお話しで印象に残った言葉があった。

ジグソーパズルのお話しである。200ピースほどのパズルで絵が描かれているものと、

何にも絵が描かれていないもとのがあり、2グループに分かれてそれぞれ時間を競い

合ったそうだ。そうすると絵のある方はみんなで考えながら「楽しく」進め笑いまである。

時間は1時間弱で完成しみんなが拍手しあったそうだ。

一方絵のない方はなかなか進まない、参加しない人も出てくるしイライラ顔になって

いる。完成までに何4時間近くかかり、すっかり疲れ顔になったのである。

絵のあるほうは「目標やゴールが明らかに見えてポジティブに考えながら仕事を

進めているのだ」。片や絵のないほうは「ゴールが分からず、どのように動けば

よいのか迷い、やる気は生まれず作業になってしまったのだ」。

我々ビジネスパーソンは自分の仕事に対して明らかなプロセスを描けたゴールを

持って仕事を進めているだろうか?また上司が部下に対して時々「気づき」の

ナビゲートをされているだろうか?

「目標は言っている」で終わっていないだろうか。まさに迷路に入り込んでしまえば

生産性は上がらず、モチベーションも著しく落ちてしまう。

出てきた結果だけで「評価」されてしまうとますます組織生産性は落ちるのである。

絵が描けているチームの結果のみで評価する怖さが「成果主義の弊害」なのだ。

どのような状況で仕事に取り組み、何を悩んでいるのかを明確につかみ、

修正してあげてこそ組織はよみがえる。

昭和40年頃にF、R,カッペルと言う方が書かれた「企業成長の哲学」と言う書籍の

「目標こそ、未来を築く」と言う言葉を思い出した。

2009/03/02 21:30

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