人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

ブログ

2009年8月 9日

良い部分を見ていこう(ビジネスサプリメント379号)

あるセミナーで「いくら注意しても直らない人がいる、人事には

配置転換を要望しているがなかなか実現しない、どのようにしたら

良いのか」を教えて欲しいと言うご質問があった。現場を知らない

ので安易にお答えは出来ないとお話して「その方には良いところは

ありませんか?今までは悪い面が目に付きがちだったかも知れま

せんが、よい面を見て伸ばしてあげては如何でしょう?そうすると

自信が付いてくるものです、悪い面ばかりを指摘すると反発しか残り

ません」とお答えした。即ち成功体験を体感してもらうことが大切な

ことなのである。

あるメーカーさまで年配の社員の方が後輩の上司の言うことを聞いた

ふりはするが実践はしないと言うケースに出くわした。

その時に上司の方に「その方の良いところは?」とお尋ねしたら随分

考えられた後「機械修理は抜群なのです」と言われる、それでは

機械修理の場面が出来た時に実際に修理してもらって、上手く行けば

褒めてあげたらどうかとヒントを与えた。ある時実際にそのような場面が

あって修理してもらったら「抜群な出来」だったとか、それ以来その方は

「何でも言ってください、私の出来ることはやりますから」と言われた

そうだ。今までのネガティブなスタンスから様変わりしたのである。

そう!どうしても気になる面ばかりを指摘するから「またうるさく言って

いる、まぁ聞いているふりをしておこう」となるものだ。その方に関心を

持ち良い面を見ていこう。

イチロー選手のように「振り子打法」を直せと言って修正させていたら、

今のイチロー選手はなかっただろう。光る部分や他よりは優れている部分を

伸ばしてあげることにより、欠点が消えてしまうことがあるものなのだ。

部下育成の一つの方法であると思う。

2009/08/09 20:16

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