人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

ブログ

2009年10月18日

若い人と中高年(ビジネスサプリメント389号)

私達団塊の世代前後の人間は確かに「モーレツ型」が多かったように思う。

そして「今の若い人は何を考えているのか良く分からない、こんなことぐらい

我々の時代は当たり前だった」とつぶやくことがしばしばあるのも現実である。

言い過ぎかもしれないが我々世代は「個人よりも組織」を優先する癖が付いて

いたのである。仲間や先輩といろいろと議論しても決して後に残らないし、

また楽しく飲みに行ったものだった。要は良い意味での「一体感が醸成」されて

いたのではないだろうか。

確かに最近の若い人達は「仕事が終わってまで、何故一緒にお付き合いしなけ

ればならないのか?」「自分の時間を大切にしたい!」と言う傾向を感じる。

しかし数多くの若い人達と個人ヒアリングをしていると「我々の思い込み」

があるのではないかと感じることが多いように思う。最近の若い人達も

「たまにはリラックスしてワイワイガヤガヤと飲みにも行きたい」と言われる

方もかなりおられる。世代の変化は確かに起きているし、それは当たり前の

ことである。我々世代が「昔はこうだった!」なんてことを言うから嫌がら

れるのである。今も昔も世代感覚は違っても「幹になる思い」は同じでは

ないだろうか。最近私のセミナーを受講された方から次のようなメールを

いただいた。「コーチング研修を受け何とか活かそうと思っていたが、

なかなか上手くいかない、高橋が言ったその方をどのように育成したいかと

言う熱い思いがなければ、スキルなんて枝葉はすぐ枯れ落ちると言う言葉に

気が付いた」と言われたのである。メールでは分かりにくいのでお電話して

みたら、まだ若い方ではないか、その方が言われるにはノウハウばかり身に

付けることも大切ではあるが、もっと大切なことがあることを忘れていたと

言われた。世代が違えば表し方も違ってくるが、個人も組織も大事であり

「個人を活かす組織」が今求められていることを確信した次第である。

我々世代も若い方の振る舞いを感覚的に受け入れにくくても、意識的に相手の

立場も認めていくスタンスが求められる。

2009/10/18 07:22

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