セカンドキャリア研修を定期的に始めてまる3年になる。その時にいつも
お尋ねしていることは「若さとは何でしょう?」とご質問することだ。
多くの方は「好奇心を持つこと」「フットワークが良いこと」「イキイキと
元気な姿」などなどのお答えが出てくる。また最近は60歳からの過ごし方
だけではなく、65歳からの生活をどのようのしていくのかが問われるように
なってきた。そう言えば就労年齢は65歳までが当たり前の時代なのである。
そのような社会の変化の中で、最近やや老いを感じる方々に接する時は必ず
次の項目に当てはまるような気がする。
・繰り返しが多すぎる→忘れてしまうのか、アピールしたいのか?
・成功体験に溺れる→過去の栄光が忘れられない、過去は過去と割り切れない方
が多い
・柔軟性がなくなる→心も体も柔軟性がなくなってくる
・思い込みが激しい→決め付けて物事を考えすぎ
・ネガティブ思考になっている→負のスパイラルになって身動き出来ない
・自責の念がなく他責ばかりになってしまう→自己を客観的に見ることが出来ない
こんなことを考えていると人間は年齢だけではなく、心の持ち方一つで大いに
変わるものだと思う。有名なサムエル・ウルマンの青春の詩は「年を重ねたがけで
人は老いない、夢や希望や情熱を失うと老いが始まる」と言う言葉を思い出した。
少子高齢化社会を迎えて、団塊の世代が60歳を超えた現在ますますこの層が
「イキイキとポジティブに活躍出来る場」が求められるのではないか。
五木寛之さんが人生を登山にたとえて次のようなことを述べられていた。
「50歳までは登り、その後10年は頂上にいる、そして60歳からは下山が
始まる、下山は登りでは見られなかったものも見えてくるし、下山して初めて
登山と言う」と。私自身も心しないといけないし、人は心の持ち方から老いが
始まることを実感することが多いこの頃である。
2009/10/25 08:03