人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

ブログ

2010年1月24日

メタボな心(ビジネスサプリメント403号)

最近個別ヒアリングをして感じることは自分自身の悩みや迷いで「心がメタボ」

になっておられる方が多いように思う。即ち心に贅肉がついており、マイナス思考

になってしまっているのである。ポジティブな考えがいっぱい詰まってふくよかな

心であれば問題はないが、ネガティブな考えや感じなくてもいいストレスは贅肉と

なる。無意味なプライド、固定観念、こだわり、頑固さ、自負心、どれも自分を

変える時には不要なものではないだろうか。

今は50歳代で早期退職をされる方が増えているが、当然心に贅肉がついている方が

多いと思う。一つの企業で1000人規模の退職も珍しくなくなってきた。

部長だ、課長だと言われて部下に長年指導もしてきたし、実績には自信があった。

それがいきなり、ネクタイを締めなくてもいいし、出社もしなくていい、好きな

だけテレビ見ていてもいいのである。環境の急変に戸惑うためにせめてプライドや

過去の実績にしがみついて安心していたい気持ちは良く理解出来る。しかし心に

贅肉がついた状態ではどこも相手にされない。無駄なものであればそぎ落として

おくべきである。過去の成功体験は決して無になるはずはない。活かすべきところ

は活かし、捨てるべきところは捨て去るのである。そうしなければ、本当に今こそ

身につけておきたい知識や情報がキャッチ出来なくなってしまう。心がスリムに

なっておれば、何かものを見たり聞いたりしてもすぐ自分のものになる。贅肉を

落としてどんどん吸収しようと貪欲になる方が鋭敏になりポジティブ思考になっ

てくるのではないだろうか。転職しても以前のこだわりに縛られて「○○では」

「前の会社では」「元の会社では」と言うような「出羽(では)の守」になって

はいけない。良い意味での開き直りが大切であり、自分に素直になりきることが

大事である。こだわりに縛られた自分のワールドから抜けだしてメタボな心を

スリムな心に変えていくことが大切だと痛切に感じるこの頃である。

2010/01/24 07:54

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