先日の日経ビジネスに「ゆとり世代は男子も一般職」と言う記事が掲載されていた。
一般職に応募する男子学生、「就職専門の家庭教師」に指導を受ける有名私立大学
生。買い手優位の厳しい雇用環境を背景に、学生の就職戦線に異変が起きているら
しい。「ゆとり教育」世代が就職期に入ったのである。昨年のブログにも「ゆとり
世代」のテーマで述べたが、中学校入学時、新学習指導要領になっていた87年度
以降生まれを「ゆとり世代」と呼んでいる。その中でも本当に驚いたのだが「就職
家庭教師」なる仕事が登場していることだ。即ち大学受験も塾に通えば、就職も家
庭教師にお任せ、自己分析からエントリーシートの添削、模擬面接などについて、
専門のキャリアカウンセラーが個別に相談に乗るらしい。申し込みから高額な費用
負担まで親が担うケースが殆どとある。手取り足取り他人に頼り、自ら行動を起こさ
ないだろう。このようなことで入社してもまた「新入社員家庭教師」も誕生しかね
ないと書かれていた。そう言えば「ゆとり世代」は指示待ちが多く責任ある仕事を
任されると、ヤル気が出るより「不安」と感じる割合が高い。上司に仕事の相談する
場合①指示②判断③意見のどれを求めるのが適切かをたずねると「指示」を求める
割合が高いのである。自分で考えて行動するよりは、指示されたことを無難にやる方
が楽と考えているのである。マニュアルがあれば安心、でもマニュアルで「ヤル気」
は絶対に出ないし、マニュアル以上のものは出てこないものである。
そう「自立」と言う考え方がどこかへ飛んでしまっている。例え失敗しようと、
そこから貪欲に学びプラスにしていかなければ、激しいグローバル競争には勝てな
い。まるで環境の良いサファリパークに放たれた猛獣のような環境に甘んじていて
はいけないのである。ジャングルに放たれたら自分で餌を獲得しない限り飢え死に
してしまう、今の企業環境はまさにジャングルの中なのである。この記事のまとめ
で就職活動の最前線で起きている異変は、大卒就職率80%という数字が、単に
景気低迷と業績不振を反映した結果にはとどまらないことを暗示しているとまと
められていたのが印象的だった。
2010/06/20 08:08