人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

ブログ

2010年7月 4日

先輩と新人(ビジネスサプリメント426号)

最近日経新聞の別冊に「先輩と新人、お互いのここが気になる!」と言う記事が

掲載されていた。先輩に限らず上司と部下にも当てはまるのではないだろうか。

先輩に聞いた「気になる新人の言動」ベスト5は①メモを取らず同じことを何度も

聞く②あいさつがきちんとできない③指示待ちで言われたことしかやらない④雑用

を率先してやろうとしない⑤同じミスを何度も繰り返すであった。

同じことの繰り返しは非常に問題ではないだろうか。私の新入社員の頃は名前を

呼ばれたら即筆記具を持ってメモしないと厳しく叱られたものだ。メモも肝心な

ことを書き忘れずに読み返す癖が大切、今でも身についている。あいさつが出来

ないのは問題外であろう。挨拶とは「心をひらいて相手にせまる」と言う意味が

あるが、具体的にはあ(あかるく)い(いつも)さ(さきに)つ(つづけて)する

のが基本中の基本である。

新人に聞いた「改めてほしい先輩の言動」ベスト5は①あいさつをしたらきちんと

返して②機嫌が悪いと口調が荒くなるのはやめて③指示はこまめに出して④飲み会

はだらだら続けず、終わり時間を決めて④日々の業務の意味や目的をきちんと説明

してであった。

上の立場の人はあいさつと言うものは「下のものからするべき」と勘違いしてはい

ないだろうか、お互いに先にしたほうが気持ちの良いものだ。職場で荒い感情を出

すのは誰が考えてもおかしいものである、一気に雰囲気が悪くなる。職場の飲み

ニケーションそのものを新人が避けていると判断するのは早計であり、当日のお誘い

も約半数が「喜んで」と言う傾向らしい。肝心なことは先輩は新人に「業務の意味や

目的」を明確にさせることだ。指示待ちになるのもこの部分をはっきりさせていない

からとも言える。本人に働きかけ、コメントしたり、質問したりすること、そして

相手の言うことを受け入れ理解をしてあげるステップを踏むと指示待ちにはならない

のではないだろうか。「何でも言える風通しの良い職場」作りを進めていくことが

お互いの距離感を縮めていくのである。

2010/07/04 07:36

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