以前日経ビジネスに「0泊2食」が客を呼ぶと言う記事が掲載されていた。
景気が悪い昨今工夫次第で下記のような成果が出たと言うお話であった。
「都心の喧騒から離れて心と体を癒す旅、ゆっくりと温泉につかっておいしい
ものを食べるが宿泊はせず、昼食と夕食を取ってその日のうちに帰宅すると
言うもの。宿にチェックインして、夕食までの時間や夕食後の時間をゆったり
と宿の部屋でくつろげる特長があり、都心から車で2時間以内の地点にある
温泉地に多く、価格は宿泊に比べて6・7割程度。土日に休めず連休が少ない職種
の人や親の介護で宿泊出来ない客層の利用が多い」らしい。この工夫のポイント
は如何に個人客を平日に呼べるか、平日の稼働率上昇を目指して企画されたもの
であり、予想以上に好評を博していると言う。
そう言えば以前の職場で次のようなことがあったことを思い出した。傘売り場で
の話である、ある空梅雨の時があったが当然雨傘の売れ行きが芳しくない、
責任者と話すと雨が降らないから大変厳しい売上だと話すではないか。要は工夫
もせずに従来の売り方を変えようとしていないのである。そこでベテランの
女性販売員にどうすれば売れるかを尋ねてみたところ、傘は雨に濡れないと言う
機能と共に「ファッション」でもあると言う。空梅雨の時や雨が降らない時は
出来るだけファッション性の高いものを前面に出し、売り場に多くの姿見を
置いて欲しい、そうすると特に女性のお客様は傘を手にして姿見の前で傘を開け、
ご自分のスーツやバッグやシューズとコーディネートされ、気に入ったら必ず
お買い求めになると確信をもってコメントされたことがあった。責任者にそのこと
を伝えると、今までそのようなことをしたことがなく、難しいと言ったが、ダメで
あればまた元に戻せば良いということで女性販売員の言う通りの売り方に変えて
見た。そうすると梅雨明けには前年よりも売り上げがアップしたのである。
変化の激しい世の中、今まで通りの考え方で進めていたらなかなか成果が出ない
ことを肝に銘じたいものである。
2010/11/09 19:41