お手伝いしている企業の社員個別気づきヒアリングも延べ人数にすると3000人
を超えるようになった。ヒアリングは「聴く」ことが一番大切ではあるが、
真剣に「本気で話す」ことも大事である。最近は「何か問題点を抱えておられる
なぁ」と直感でわかるようになってきた。私は前に座ってもらわず、必ず90度横で
お話をさせていただく、そうすると緊張感が薄れるものだ。そして「相づち」と
「うなずき」が極めて大切なことであると痛感している。相手の方にとっては
「良く自分の話を理解してくれる」と思われるからだ。
相槌とは辞書を引くと「刀を鍛える時などに、打ち合わせる槌の意味」とあった。
また「人の話に調子を合せる」ともある。「そうですか」「なるほど」
「おっしゃる通りですね」等の言葉を投げかけると相手からボールが返ってくるし、
心地よいキャッチボールが出来る。時々変化球を投げる時もある、「そうか!
しかし思い込んでいませんか?」「このような見方が出来ませんか?」と。
そうすると「笑い声」が出てきてホンネをどんどん話され、会話は弾んでくるもの
である。うなずきも大切である、私も講演で聴衆されている方の「うなずき」が
あれば非常に気持ち良くお話が出来る。要は「あなたの言うことが良く分かり、
興味を持って聴いていますよ」という意思表示なのだ。
なぜこのようなテーマについて述べているかと言うと、人間関係の「基本」では
ないかと思ったからである。人間は関心を持たれず無視されることほど辛いもの
はない。同じ目線で接しられると「安心」するのである。ある企業の話だがトップ
の前に立たされたら「足が震える」なんてバカなこともあるようだ。
家庭内でも「相づち」も「うなずき」もせず、新聞を読んでいるお父さんに、
奥様から「聴いているの?」と言われたことはないだろうか。相手に関心を持てば
相手も関心を持ってくれるものである。最近はこのようなことが欠落して相手を
傷つける事件も数多く起こっていることは非常に怖いことだ。
そう言えば信頼出来るドクターは患者に対して「相づち」と「うなずき」を
されている。
2010/11/19 19:56