5月4日のJR大阪三越伊勢丹の開業で大阪駅周辺の商業地図が大きく変化しそうだ。
未曾有の東日本大震災後で関西でも消費が落ち込んでいるが「関西の景気回復起爆
剤」としての期待感は膨らむ。でも百貨店の売上はピーク時の7割に満たない現状で、
オーバーストアは否めない事実でもある。梅田地区の主な商業施設を見てみると、
JR大阪伊勢丹5万平米、ルクア2万平米、大丸梅田6.4万平米、阪神5.4万平米、少し
遅れるが阪急8.4万平米などが満ち溢れているのだ。特に各店舗とも均一化せず特徴
を出しているようだが、如何に他店と差別化出来るかにかかっている。大丸梅田店
は脱百貨店を目指しユニクロや東急ハンズなどもテナントとして入れ込んでいる。
JR西日本は大阪への集客を広域に見込んで3月に大幅なダイヤ改定を行い九州や
中四国からの集客を期待しているとか、心配なのは神戸や京都などの顧客が流れ周
辺都市の空洞化である。東日本大震災で冷え込んだ日本の景気を盛り立てる役割を
期待したいと思うが、なぜか一番大切なスタッフのモチベーションについての記事
が掲載されていないことが残念である。商業で一番大切なことは接客にあたる人材
が如何にお客様に満足感を与えられるかにかかっていると言っても過言ではない。
人間心理として新しいものにはすぐに飛びつくがなかなか継続しないし、またお客
様の地域特性の違いは大きいものがある、商品がかなり均一化されている現在、派手
な宣伝や奇をてらったものだけで顧客の共感を得る事は出来ない。今後各店に求めら
れることは「如何にリピーター」を作っていくことが出来るかが大事ではないだろう
か。「あなたがいるからまた来たい(期待)」と思っていただけることが出来るだろ
うか?「あなただってお客様」と言う理念や行動で接客出来るだろうか?今このよう
なことが求められている気がする。「3度の満足」と言う言葉を思い出した、スーツ
をお買い求めのお客様が1度目は店頭で「素晴らしい商品に出会い、丁寧な応対」で
満足、2度目は「お家に帰って買って良かったと」満足、3度目は「そのスーツを着ら
れて他の人から賞賛を浴び」満足されてこそリピーターになられることを忘れては
ならない。
2011/05/10 06:56