人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

ブログ

2011年7月10日

職場のいじめ(ビジネスサプリメント468号)

最近の朝日新聞に「いじめ 職場にはびこる」と言う記事が掲載されていた。

いじめは学校だけではなく職場にもあるし「職場のいじめ」をめぐる相談が増えて、

精神的に追い込まれ心の傷が癒えないまま苦しんでいる方が多いようだ。私もいろ

いろな組織の個人別ヒアリングをさせていただいているが、時々そのような方に出

会うが第三者が素直に聴いてあげることでかなり解消されることもある。記事によ

ればノート型パソコンが1台無くなり上司から「盗んだだろ」と責められたとか、

上司の嫌がらせも悪化し指示が聞き取れないと「難聴か!」と耳たぶを引っ張れ

たなど信じられない事例が掲載されていた。まさにパワーハラスメントである。

以前によくあったのが退職勧奨を拒んだのをきっかけに、窓のない部屋での勤務を

させられたなどリストラがらみの事例も数多い。厚生労働省によると、全国の労働

局などに寄せられたいじめや嫌がらせについての相談件数は2010年度で約4万件近

くあるらしい。セクシュアル・ハラスメントについては07年4月施行の改正男女雇

用機会均等法で雇用側に防止対策が義務化されたが、いじめについての基準はな

い。いじめについては加害者にいじめの意識がなく暴言等を吐くこともあるよう

だし、親しくしようと言う意図から乱暴な言葉遣いをする管理職がいるが、

いじめの判断が難しい場合も多い。「机をたたく、書類を投げる、灰皿が飛んで

くる(今は禁煙なのでないだろうが)」、「大声で命令、人前で叱責し見せしめ

る」「容姿や人格を否定する発言を繰り返す」「いかにも本人であるようなうわさ

や中傷を流す」などなどいじめのガイドラインはあるようだ。いずれにしても

「相手に対してのリスペクトマインド」が欠落しておれば問題であり、何か事が

起きても「言い訳が出来ないような言動は厳に慎むべき」であろう。悩みぬいた

結果メンタルな病になってしまったとか、退職をしてしまったなど不幸な結果を

招かないようにしたいものである。イキイキ職場で「何でも気楽にまじめな話が

出来る職場」でこそ生産性もあがり、個人の達成感が醸成されることを肝に銘

じたい。

2011/07/10 06:49

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