人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

ブログ

2011年10月 1日

遊び心(ビジネスサプリメント477号)

最近またまた「ヤル気」とか「モチベーション」が注目され出した。「あきらめ感」

や「やらされ感」はどのような組織でもあるものだろう。組織に属さなくても、

この頃「ヤル気」が出ないと実感されている方も多いのではないだろうか。

「ヤル気」や「モチベーション」は個人の問題でもあるが、組織に属すると全て

組織が原因と思ってしまう怖さも感じる。「ヤル気」で一番大切なことは良い意味

での仕事に対する「遊び心」ではないだろうか。最近また「ボーリング」が流行りだ

しているが、私の学生時代は第一次ブームであった。初心者でもある程度のピンは

倒せるし、小さい子供はレーンの両脇に柵が出てガターにならないようにされて

いる、先日のTVでは何と90歳のお年寄りがストライクをとられた映像が流されて

いた。ボーリングは即結果が出る、翌日に発表なんてことはない。たまにストラ

イクでも出ようものなら参加者から拍手、ご本人は「やった!と言う達成感」と

周りの人に認められたと言う「充実感」が出てきて夢中になる。そして得点と言う

ものを意識し、自分で「目標管理」を実践し投げ方の創意工夫をするのではないだ

ろうか。なぜこのようなプロセスが「仕事」となると違ってくるのだろう。そう!

数々のセミナーや個人別ヒアリングをしていて改めて感じることは、組織と言うも

のの潤滑油が不足し「遊び心」が欠落しているからではないか。成果主義と言う名

のもとに一直線に突き進む経営者、ますます委縮する社員、場合によればメンタル

ヘルスの問題にまでなってくるケースが多いのは嘆かわしい事態である。そこでも

う少し「遊び心」を入れてみたら随分違ってくるのではないだろうか。自分の力を

高め組織に貢献する風土が醸成されないのは、メンバーに仕事の「達成感」を味あ

わせ「気づき」を与えていないからだと感じる。即ち会社と言うものを「働く場所」

としか考えられないところに大きな問題点がありそうだ。「お金や職位や結果」だけ

ではなく個人の目標と組織の目標のベクトル合わせが如何に大切かを痛感している。

仕事をもっと楽しくやろうよ!と感じるこの頃である。

2011/10/01 07:47

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