人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

ブログ

2011年11月 7日

情熱に勝る能力なし(ビジネスサプリメント481号)

タカラ物流と長崎運送の社長である大谷将夫氏の「貧乏人の発想 金持ちの行動」

を読んだ。何と10年赤字の会社を8ヶ月で黒字化されたのである。印象的だったの

はタイトルの言葉だった。私も常々実践体験から能力と気力と理念が大事と講演で

申し上げているし、ミッション・ビジョン・パッションでMVPが最も大事である

のではないかともお話している。その中でも「気力」「パッション」が一番と解説

されていたのである。もちろん理念やビジョンなき経営は、航路なき航海であり

遭難間違いなしだし、いくら学習しても情熱がなければ、絵に描いた餅になってし

まう。過去のヒアリングで情熱のないリーダーにかなり遭遇したことを思い出した。

ある人は定年までのカウントダウンで全く情熱を感じない、またある人は諦め感蔓延

で気概を全く感じることが出来ないなど様々であった。印象的だったのは、転職され

て全く業務内容が違うのにリーダーになられたが、新しい仕事を覚えようとされない

司令塔なき組織があった。何故なのか聞いてみたがどうもはっきりしない、要は

「部下の方に聞くことは恥」と思っておられるようなのだ。分からなければ聞けば良

い、聞くことにより部下の方との親近感が増すではないか。私が第二の職場で仕事を

した時、全く宇宙に来たような気がした、名前はハンドルネーム、メールは凄い量で

今までは必要なものだけプリントアウトしてもらっていた自分には考えられなかった。

コピーすら出来ない私であったが、正直に仲間に教えてもらったのである。要はこの

人は必死に頑張っているなぁと言う姿を見せればみんな助けてくれたのだ。分からな

ければ分かる人に聞けばポイントはつかめるしマネジメントも出来る。現在は独立し

てもう延べ4000人ぐらいの方々との1時間に及ぶヒアリングをしている、初めての方も

多いが、その方その方で一生懸命に話を聞くようにしている、だからかなり相手の方

もホンネで話していただけるのである。そう!仕事に対しての「情熱」がなければ

いくら本で学んだテクニックを使っても通用しないのではないだろうか。

まさに「情熱に勝る能力なし」である。

2011/11/07 09:06

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