人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

ブログ

2011年11月15日

リーダーの気づき(ビジネスサプリメント482号)

以前に個別ヒアリングをしたあるチームのお話である。そのチームは他から見れば

リーダーの下に素晴らしいチームワークで成果を残しているとされていた。

メンバーと個別にゆっくりとお話を聞かせていただいたが、どうも様子がおかしい。

リーダーは聞く耳を持たず、一方的に理詰めで攻め立てる、反論できる余地もないし

言っても何倍にもなってかえってくると言うではないか。もちろん私を警戒してなか

なかホンネを言わない方もあったが、最終的にはほぼ全員が「ヤル気」が出ないと

言われたのである。そして極め付きは「リーダーは我々にはいろいろと指示するが、

リーダー自身は何もしない、今更辞める訳にいかず面従腹背している」と言う。

また月曜日が辛く日曜日の夜になると憂鬱になると言う人も多かった。もちろん各人

の性格特性があり、捉え方もいろいろなので各人の目線に合わせて「自分を高めて

いくことが大切、やらされ感だけでは自分が損をする」とナビゲートしたのは言う

までもない。そこで最終リーダーの方とお話をさせていただいたが、物腰柔らかく

論理的にお話される。あなたの信頼されている部下の方はとお伺いしたが名前が

具体的にはあがらない、最後は全員の意識が低いので毎日厳しく指示をしている

とのこと。要はメンバーがどのような気持ちで毎日過ごしているのか良く把握は

されていない。そこでもう少し自分たちで考え自ら動けるようにされるべきでは

ないだろうかと申し上げたら、そのようなことをすればまたまた甘くなり、生産性

が落ちると言われる。したがって言い続けていかないとダメと真剣に思われていた。

しかしそのようなリーダーシップは短期であれば良いが、長くしていると「言われ

たことだけしかしなくなるし、指示がなければ動かなくなる」「また言っている」

と思われるだけで、現に全員のモチベーションが著しく落ちていると指摘した。

今後は各人の性格特性を良く見て個別に指導すること、メンバーと一緒に汗をかく

姿を見せることが大切ではないだろうかと諭した。

その後リーダーから最近はみんなと上手く仕事が進められるようになってきたと言う

嬉しい連絡をいただいたことがあった。

2011/11/15 15:53

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