厚生労働省の「中高年者縦断調査」で、団塊の世代を含む60歳~64歳の5割超が
65歳以降も仕事を続けたいと考えていることが分かったらしい。団塊の世代も今年
から65歳を迎える方々が出てくる。調査時点働いている60歳から64歳の人で「65歳
から69歳になっても仕事をしたい」と答えたのは全体の56.7%で、男性59.5%、
女性52.3%といずれも半数を超えている、「70歳以降も仕事をしたい」と考えてい
るのは全体が28.7%、男性が31.2%、女性が24.7%と働く意欲はかなり強いようで
ある。65歳定年制もどうやら年金受給年齢とあわせたものになりそうだ。この年齢
の方々のマスターされたスキルや仕事に対する取り組み姿勢はまだまだ活かして
欲しいし、高齢者と呼ばれるのは適切ではなく、アクティブシニアなのである。
仕事をする理由は「生活費(63.8%)」が最も多く、次に「生活費を補う(32.2%)
」など経済的な理由が上位を占めたようだ。他には「健康維持(30.2%)」、「今
の仕事が好き(24.2%)」、「社会とのつながり(23.8%)」などが多かった。
このような調査結果を踏まえて考えてみたが、65歳以降仕事を続けていく場合に
大切なことは「健康」である、もちろん心身共に健康でなければならない。私の
場合にはお約束した日時はどんなことがあっても仕事場に行かなければいけない。
昔のように組織に属しておれば「休む」ことも出来、代わりの人に頼めたのである。
昨年声帯を潰した翌日に講演会があり、耳鼻咽喉科で点滴を受けて頓服薬をもらい
講演した情けない思い出がある。先日京都ウオーキングに参加し何と3万歩も歩い
たが、参加者321名殆どが65歳以上であり、シニアの健康に対する関心が高まって
いる。次には「生きがい・働きがい」がなければいけない。漫然と時間つぶしの
仕事は長続きしないものである。私も数ヶ月間あるところで仕事もなく机に向かっ
ていた時があり、自分自身が耐えられなかったことを思い出した。また「その仕事
が好き」でないと続かないだろう。自分の強みはなにか、面白いと思う仕事は何か
を良く分析しなければ「生きがい・働きがい」にはつながらない。
最後に「経済」である、上記の調査でも経済的な理由が上位を占めたごとく、
やはり実益も大切なのである。この3つの要素がバランス良く保たれた状況で65歳
以降も仕事が進められればこんなに素晴らしいことはない。
2012/03/23 10:24