人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

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2013年4月30日

ポジティブマインド(ビジネスサプリメント543号)

日本の水泳界は最近非常に元気だ。先日の日本選手権でも萩原公介選手が5冠に輝き、山口観弘選手や瀬戸大也選手など若手の男性陣の活躍は目を見張るものがある。あの名伯楽平井伯昌コーチの力が彼らの大きな成長に関わっていることは間違いないだろう。
ある時彼らの練習風景がテレビ報道された時があった。すごいと思ったのは彼らが「もうダメ」「ムリだ」「難しい」と言うような否定的、ネガティブな言葉を絶対に言わないらしい。いつでも「ポジティブなスタンス」「前向な努力」「良い意味での切り替え力」を培っている、それ故目覚ましい伸びがあるそうだ。
振り返って我々はどうであろうか?ついつい否定的な言葉や、ネガティブマインドにさいなまれてはいないだろうか。
私がまだ若いころ仕事をしながら、ある資格を取ろうと猛勉強した時のことである、とても仕事と両立できずに悩んでいたが、ある人に次のような言葉を言われて何とか合格したことを思い出した。
その言葉とは物事で「出来ないことはない」、出来ないと思うのは3つの要因がある。まず1つ目は「1人では出来ない」ということだ、もちろん手伝ってもらうこともそうだが、如何に多くの参考になる他の情報を持っているのか、またそのような情報や意見を集めようと努力しているのかが大切だと。私は早速通信教育を始めた。2つ目は「直ぐに出来ない」と言うことだ、自分自身で「いつまでに」と言う明確な期限を定めていたのか。必ずしも計画通りにはいかないことが多いが、ゴールを決めればそのために今現在はどの地点に達したのかを確認する「逆算日記」を付けることが大事で、そこで部分修正すれば良いのだと言われた。当初1年の目標を2年間に修正したのを思い出した。3つ目は「今までの考え方ややり方では出来ない」と言うことだ、これはなかなか難しい問題である。どうしても過去の延長線上で考えてしまうものだろう。思い切って勉強時間を夜型から朝型に切り替えたのだ。何も行動を起こさずに考え方は変えられない。また成功体験ばかりにこだわっていては、上手く行かないことも多いものだ。以前は上手く出来たのに、何故だろうと考えてしまう。それは周りが変化しているからなのだ。失敗経験からは多くのものが学べる、失敗を恐れていては前に進めないことは身をもって体験した。今の水泳選手のようにネガティブな気持ちを持たずに、常に「ポジティブマインド」を持つことで、出来ないと思っていることも、出来るようになるのではないだろうか。

2013/04/30 10:19

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