人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

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2014年3月10日

名刺の枚数(ビジネスサプリメント577号)

先日名刺の整理をしたところ、何と千枚近くはあった。徐々に処分してきたつもりなのだがびっくりした。しかし悲しいことに、名刺交換のみに終わり、殆どの方は覚えていない。最近は写真入りの名刺をお持ちの方も多いがなかなか思い出せない。整理の名人の本には「覚えていない名刺は捨てる」とあったが、昔の名刺はもっと裁断し処分しなければいけないと感じた次第である。最近人脈作りという言葉が良く使われる。異業種交流会も盛んに行われている。私も一時このような会合に進んで参加したものだった。交換した名刺はたくさんあるが、今でもお付き合いいただける名刺はほんの数枚しかないのが現実である。もちろん自分に原因があることは良く分かっている。
名刺交換の時に気の合う人だと思えば「また一度ゆっくりとお話しませんか?」と言うご挨拶をすることが多いが、言葉だけに終わることが多いのも現実である。極端だがこの言葉は「あなたとはもうお付き合いしませんよね」かもしれない。何だか人間不信のような発言になってしまったが、決してそうではない。無駄なことは止めた方が良いと思うだけなのだ。
そんな中にあっても「この方なら」と思う人がおられるし何時でも連絡は取れる。しかし自分に気のあった人ばかりでは拙い。どうしても同じ考えの方とは話しやすいものだ。自分で経験したことだが「おやっ?この人は!」と思う人ほど面白いお付き合いも出来、関係も深まることが多い。お付き合いもTAKE&TAKEでは長続きはしない、GIVE&GIVEから始まる、そしてGIVE&TAKEの関係になってこそ真のお付き合いなのだ。
そしてお話も「タテマエ」だけではなく「ホンネ」で話し合ってみよう、こちらの心をオープンにすれば、相手の心もオープンになり、信頼関係が芽生えてくるものだ。しかし言いたいことをストレートに言ってしまい、相手の心に傷を付けて信頼を失ってしまうこともあるので、心したいものだ。今になって思うのだが、名刺の枚数が多いことが素晴らしいことではない。少なくてもどんな良いお付き合いに結び付けられるかが大切なことではないだろうか。
しかし一番大切なのは「一期一会」の心を大切にしなければならないことは言うまでもない。

2014/03/10 09:02

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