真剣とは(ビジネスサプリメント429号)
「真剣だったら知恵が出る、中途半端だったら愚痴が出る、いい加減だったら
言い訳ばかり」、これはある事務所に掲示されていた言葉である。
私が大震災後のどん底の時、ある人から「深刻になるな、真剣になれ」と言われた
ことを思い出した。そう深刻や中途半端やいい加減からは生まれてくるものは稀で
あろう。ますます悪い結果しか生まれてこないものなのである。ややしんどくなれ
ば良い意味でお風呂ではないが「いい加減」な時も必要かもしれないと思う時もあ
るが。あなたの職場では如何だろうか、結構「愚痴」は多いものだし私も良く口に
する。疲れてくるとなおさら増えるものだが、結局は中途半端な対応しかしていな
いのである。また「言い訳」も多いものだ、例えば会議をすると必ず成績の悪いと
ころからの「言い訳から」始まる。その言い訳は事前に「言い訳を探す会議」をし
ているなんて笑えない話がある。要は他責なのだ、即ち「当事者意識」が欠落して
いる証拠である。自分事として捉えていないのである。
振り返って「真剣」とはどのようなことを言うのだろうか、辞書で引くと「木刀・
竹刀に対して実際に人を殺傷できる刀剣」とある。誠に怖いものなのである。会議
でも言い訳ばかりであれば意味がない、「この企画が通らなければ会社は倒産する」
ぐらいの真剣さで全員が臨めば、いくらでも知恵が出てくるものだ。一方気をつけた
いのが先ほどの「深刻」である。思い込むことによってどんどんと負のスパイラルに
はまり込んでしまう。深刻からは何も生まれない。この混迷の時代多くの人が
「深刻」になられているに違いない、楽観的過ぎるのも良くないが、小さな波にば
かり気を取られて周りを見ないことは更に致命的だ。背後にもっと大きな波が押し
寄せようとしているかもしれない。スキルやノウハウを覚えたところで「真剣」に
取り組まなければ何の効果も出ないことが多い。今求められることは「自分で真剣
に考え、真剣にやりぬき、真剣に結果を出す」ことではないだろうか。
2010/07/28 06:57 | パーマリンク