最近良くお話しするのだが、消費環境の変化(財布のひもがしまる)は
かえってチャンスなのではないかと申し上げることが多い。
なぜなら景気が良くモノが良く売れる時は極端かもしれないが「自然に
売れていくものである」。しかし不景気になると消費者は商品を吟味され
慎重に商品を選別されてお買い上げになる。
その証拠にこの不景気でも良く売れている商品は沢山ある。
TVで紹介されていたが、姫路のある会社はイベント用の制服のレンタルで
凄い人気とか。そう1週間ぐらいのイベントで係員の制服は作らないだろうし、
レンタルでもおしゃれな制服だったらイベントが映える。
変化をCHANGEの機会として捉え、CHANCEにすれば良いのである。
GをCに変えれば良いのだがそれが難しい。CのTを除けば良いだけである。
それは従来発想を白紙に戻し、すきまを埋めたり発想を変えてみたりする
ことに尽きる。
即ち従来の品質管理のあり方や製品の作り方、訴求の仕方、売り方を
時代の変化に合わせてより良いものに変えていけるか否かなのである。
その解は現場にある。
リーダー像もしかりである。平穏な時にはフォロワーは黙って付いてきたが、
ピンチの時こそリーダーの力量が試される。要は「チームの羅針盤」になれるか
どうかが問われるのである。自らのやり方や考え方を変える「勇気」があるのか、
また守るべきものを守る「信念」を持てるかどうかが問われる。
そう考えると時代の変化はチャンスなのである。何故ならみんな苦しいのであるから、
そこからいち早く抜け出せば良いだけではないか?
リーダーとは「土砂降りの雨の高速道路で車が故障した時に駆けつけてくれる
JAFのようなもの」になれるかが混迷の今試されている。
2008/07/27 16:34
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先日21世紀職業財団の「セクハラ担当講師セミナー」を2日間受講した。
みなさん非常に熱心な方ばかりであった。
このお話を聞いて時代は全く変わったなぁとしみじみと感じたのである。
ハラスメントとは辞書に「harassment=悩ます(される)」とある。
セクハラ・パワハラなどかまびすしい世の中である。要は受け取り手の
感じ方なのだが、あまりにも度が過ぎているケースが多いのが実態とか。
このような例題があった・・・・・・・
①私は上司から社内の飲み会の席で「早く結婚しろ」と何度も言われ不快
②私は上司や同僚から「おばさん」と呼ばれたので「やめてくれ」と言った
ところ「親しみを込めて言っているのだから良いではないか」と言われた
③私の上司は業務用メールを女性の部下に送る時に、末尾にハートマーク
をつけることがある
②や③はとんでもない話ではないか。しかし①は部下のことを思って言って
いるのに、なんて言う言葉が出てきそうだが、「言った言葉の裏にあるもの」
を考えるとおかしい。いずれもセクハラに該当するそうだ。
また「お前なんか役に立たない、辞めた方が良い」は完全なパワハラなのである。
今いわゆる「いじめ」問題が大きく取り上げられているが、そう!いじめなのかも
しれない。このセミナーを受講して思ったのだが、「何がハラスメントなのか?」を
考える前に、人に対する「respect=尊敬」のマインドを持っている人材がリーダー
にならないと問題は解決しないと確信した。
ハラスメントが続いて「メンタルヘルス問題」につながってからではもう遅い。
2008/07/21 10:57
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本年4月から「メタボリックシンドローム」の特定健診が開始された。
肥満が健康上好ましくないとは分かっていても、現実的な危機感は
誠に薄いのが現状ではないか。
メタボリックシンドロームは内臓脂肪が蓄積した上で、糖尿病や高血圧、
血中脂質異常が進み動脈硬化になり、怖い「心筋梗塞」や「脳梗塞」に
つながると言われている。一番危険なのは「自覚症状」がなく
進行することなのだ。同じようなことが「組織」にも言えるのではないか?
私は組織の健康診断をさせていただくことが多いが、殆ど自覚症状なく
進んでいるケースが多い。
例えばメタボ傾向の組織は「他責の文化になってはいないか?」
「仕事がパターン化していないか?」「目的意識が希薄になって手段が
目的化していないか?」「NOと言えない風土になってはいないか?」
「問題点の先送りの体質になってはいないか?」「決めたことが守られ
ていない風土になっていないか?」などなどが必ず散見される。
中にいては気づかないのである。即ち自覚症状が麻痺して感じなくなるのだ。
今世間での数々の企業や、行政の不祥事は全てこの兆候があり、
ある日突然に発症するのである。酷い時は組織体が破綻し消滅してしまう
危険性をはらんでいる。
日常当たり前になってしまうと変えるには凄いエネルギーと勇気が求められる。
そう!厚いメタボの「壁」があり、それを突き破らねばならない。
特に個人ではなく組織となると「甘えが生じる」ものだ。
今のあなたの組織は「メタボ」になっていないだろうか?
もし気づけばその「壁」を今の内に突き破ろう。
2008/07/16 14:37
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随分前にカール・アルブレヒト著の「逆さまのピラミッド」を読んだことを思い出した。
初版は1990年6月である。「逆さまのピラミッド」は、サービス主導型の組織を
ドラマチックに象徴するものであり、一番上には「お客様」次には従業員・管理職と続き、
一番下には組織のトップが逆三角形を支えている構図である。
組織重視・生産主導型の経営論を超えた新しい企業哲学の誕生であった。
「ES(従業員満足)>CS(顧客満足)」の考え方もあり、「従業員を大事にすること、
そうすれば彼らもまたお客様を大事にするだろう」と言う基本的考え方もあった。
それ以来私は本来の組織はこのように機能しないと破綻すると信じてきた。
従業員の目が「お客様に向いているのか?」「組織のトップに向いているのか?」
は大きな違いである。
私はカンブリア宮殿と言う番組が大好きである。
少し前にお好み焼きの「千房」の中井社長がご出演され、
まさに「逆さまのピラミッド」を実践されておられる様子が放映されたのである。
そう!組織のトップは命がけで取り組まないといけないのだ。
言葉を変えれば「現場こそ組織の命」であり、現場を見ずして経営は
出来ないことは痛感している。
印象的なお言葉で「花には美しい蝶が取り巻く、汚物には汚いハエが取り巻く」
と言われた。社員が頑張らないとか、優秀な人材が集まらないなどという言葉は、
トップ自身がダメだからではないだろうか?
もう一度考えて見よう!あなたの真のお客様は誰なのかを?
2008/07/10 07:12
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先日ある企業で現場の方のヒアリングをしていたら「私の上司は丸投げ」
なのですと言う話が出た。よく聞いてみると仕事を任せる「エンパワーメント」
ではなかったのである。ある会議で上司が「私たちの部門でします!」と
発言されたのだが、職場に持ち帰ると難しいことが判明した。
その上司は部下の彼に「君がやっておいてくれ!」と丸投げし、
逃げてしまったとのこと。部下の彼は必死になり周知を結集して何とか課題が
出来たのであるが、その上司はまるで自分がしたように振舞ったとか?
とんでもない上司であるがこのような話は枚挙にいとまがない。
組織でエリートと言われている人ほど「細かいこともメール」
「現場のことは知らない」「一緒に汗をかかない」「部下が必死で提案した
内容など理解しない」などの傾向があることは実感している。
即ち「知識」が「意識につながり知恵」に出来ていないのだ。
問題があるのは現場の人間で、指示が理解出来ない部下が悪いと
「他責」にしてしまう。
鼻持ちならないエリート意識と仕事が出来ることとは全く関係がない。
ビジネスコンサルがあるべき姿を述べられても、実際に経験していなければ
何の意味もなさないのではないだろうか?
焼け火箸をにぎった人こそ「その熱さは分かる」のである。
リーダーたるもの「自分の後姿」を堂々と部下に見せられているだろうか?
後ろは自分では見えないものである。鏡に映してみると全く逆に見えるが、
それが自分だと思うと極めて怖い。
職場の空気を良い意味で読み取れる上司は丸投げしない。
2008/07/02 20:31
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