メンバーを「やらされ感」から「達成感」へとナビゲートしチーム力を発揮させる「気づきのマネジメント」が大切なことは言うまでもない。メンバーのモチベーションを高め「自ら判断出来る裁量を与えて自ら考え行動出来る人材育成」を如何にしていくかを、ある時中小企業経営者の方々にお話をしたことがあった。
その時若手経営者から「部下に対して気づく力をどのようにして醸成したら良いか?」と言うご質問を受けた。ノウハウではなく「経営者の熱いハート」がなければならないとお断りして次のようなお話をした。
1. まずは部下に関心を持とう、関心を持たれた部下はヤル気も出てくる、「関わっていく気持ちが関心」につながる、そうすれば相手のことが見えてくるのではないだろうか、人間は無視されることが一番辛いものなのだ、逆に関わり過ぎは何の効果もない、バランスが大切だ
2. 常に自分の後ろ姿が見られていると意識しよう、いくら立派なことを言っても実際に自分が実践出来ていなければ、信頼感もなくなるし「タテマエ」の世界になる
3. 声かけを怠らずにしていこう、あいさつもその後に続く「一言」を工夫すること、この「一言」が重要であり、部下に関心がなければ言葉にして出てこないだろう、声かけをすることで相手も反応するものだ
4. 同じ目線になって考える癖を付けていこう、自分の価値観を押し付けてはいけない、たまには一緒に汗をかくことも必要かもしれない、そのことにより今まで見えていなかったことも見えてくることがある、自分が出来るから、出来て当たり前の気持ちは相手のモチベーションを著しく落とす
5. 有言実行を守ろう、トップは言いっ放しが多く、言うだけで何もしないことが多く、いつの間にか言ったことが消えてしまうことがある、部下はその姿を素早く見抜き「どうせ言うだけ」と思い込み壁を作ってしまい、大きな溝が出来たら気づくことも出来ない
などなど具体事例を交えてお答えしたことがあった。指示命令だけでは成果も限られている、何よりもモチベーションが高まらないし「指示待ち人間」を作ってしまう。この変化の激しい時代こそ「自ら考えて気づき、行動出来る集団づくり」が最も求められているように感じる。
2015/08/21 13:28