人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

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2016年2月 1日

飛行機は待ってくれない(ビジネスサプリメント628号)

前職でも会議は多かった。どうしても出来ていないところを責められるので、事前に弁解の為の会議を開いている部門もあつたようだが、全くナンセンスなことが行われていたのも事実であった。
以前ご支援していた企業で定例会議があった時に私は次のように申し上げたことを思い出した。もちろん会議資料は前日までに提出されていたのである。
「会議を開くことは貴重な時間を如何に効率的に使うかが問われる、例えば参加者は同じ飛行機に搭乗するのと同じと考えよう、当然定刻までに集まるべき、飛行機であれば出発時刻に間に合わなかったら、待ってはくれず飛び立ってしまう、常識的には5分前には全員そろうのが当たり前、議長は機長であり、参加者は副操縦士であることを忘れないように、乗客はいない、自分の発表は出来るだけ短時間で端的にまとめること、長々と説明はダメで論点がボケてしまう、自分の発表が終わればやれやれで、他の人の発表は他人事では済まされない、事前に資料が出ているので少なくても数回は指摘発言すべきである、自分の発表のみで1回も発言しない方は会議に参加しなくてもよい、機長が横道にそれた時は参加者(副操縦士)が修正発言すべきである、また何処行きの飛行機なのかをはっきりさせないと、無人島に到着してしまう、また終わりの時間には終了すること、機長は定例会議であれば<テーマに関わる各部門の進捗状況を端的に報告させ、課題を明らかにさせること、そして全体調製を怠りなくする、極力短時間で行うこと、問題発見をして、問題が出てきた部門についてはその場で参加者(副操縦士)の意見を引き出す、その場で解決出来ない場合は後刻速やかに話し合うこと、必ず事前資料には目を通させる癖を付けること>などを申し上げたことがあった。会議時間は基本的には長くても1時間半までであろう、それ以上の時間は会議とは言わない。ある企業では座らずに立って実施するところもある。要は会議開始時刻と終了時刻を守り、全員参加が当たり前、遅れてきたメンバーは参加させない、メンバーは緊張感を持って参加する事、もし操縦が上手くいかなかったら、墜落し全員が自滅することを覚悟すること、救命ボートはないのである。
このようなコメントをしたが、その後暫くして会議はスムーズに進められるようになったのである。余計な事だが過去の経験上、会議の多い企業の業績はあまり芳しくないことが多かった。

2016/02/01 07:19

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