人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

ブログ

2016年10月 6日

AIからIAへ(ビジネスサプリメント648号)

最近マスコミでもAI(人工知能)についていろいろな内容の記事やコメントが多く、目にしない日は無いぐらいだ。慶応義塾大学の山口高平氏のメッセージを読んだが素晴らしい内容なので一部ご紹介させていただく。氏は「メディアにAI(Artificial Intelligence)がよく取り上げられている、まず2010年10月、将棋の世界でAIがプロ棋士に挑戦した、このシステムは「あから」と呼ばれるもの、10の224乗が「阿伽羅」であり、将棋の指し手の組み合わせに相当する、膨大な数で「あから」は4つの将棋プログラムの合議制により、指し手を決めていく、一方「あから」の対戦を受けたのは、清水女流王将、対戦は中盤まではほぼ互角だったが、「あから」が王手を打たれそうな場面において、その王手を防ぐのではなく、プロ棋士さえも予想出来なった意表をつく手を指し、「あから」が勝利したとあった。またある新聞のコラムでは<今世紀半ばには、AIは人に代わって知的労働をこなす>予測もある、しかしAIの未来はどうか?AIが人にとって替わるような論ではなく、人・組織・社会との関わりを考えながら、人の社会生活を支援するAI、いわばIA(Intelligence Amplifer=人の知能増幅)が多面的に考察されるべき」と述べておられた。私はこのお考えに全く同感である。最近のニュースでは、将棋ソフトとプロ棋士が対戦する第1期電王戦二番勝負がソフト側の2連覇で終わった日、主催のドワンゴは来年春の電王戦に出場する棋士を決める第2期叡王戦に、あのスーパースター羽生善治王座(名人・王位・棋聖)が参加すると発表した。羽生王座が優勝すれば、公の場で初めて将棋ソフトと対戦することになるかも知れないとのこと、面白さはあるが怖さを感じるのは私だけだろか?
前職の社長近藤昇氏は、本年5月の日経新聞の一面に「AI社長の下で働けますか」という記事に触発され、現在「もし、自分の会社の社長がAIだったら」という本を上梓された。彼のブログでは社長の重要な役割は「決断」、いわゆる士業の分野はAI化するかも知れないが、日本がアピールした「おもてなし」はなくならないと述べておられた。そう某百貨店ではロボットでお出迎えなんて記事が掲載されていたが、全くナンセンスな話題である。そうすると先日の日経新聞の「かがくアゴラ」と題したコラムに「東京大学医科学研究所は血液がんの診断に、AI(人工知能)技術を活用した米IBMのコンピューター「ワトソン」を使い、治療に成功した、がん関連の遺伝子解析に取り組んできたヒトゲノム解析センター長の宮野悟教授はAIの力を借りてがんの診断・治療を大きく改善したい」と述べられていた。また最近のニュースでAIを活用して、がん患者に適した治療法を選んだり、患者が治療の悩みを解決したりできるサービスが開発されるとか、このようにAIがIAへと多面的に考察される時代になってきたのかも知れない。

2016/10/06 08:36

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