「真剣だったら知恵が出る、中途半端だったら愚痴が出る、いい加減だったら言い訳ばかり」と言う言葉をご紹介したことがある。良い知恵が出ずに愚痴ばかりが出ることが如何に多いかを痛切に感じる。
また会議などでも「言い訳ばかりでどうすれば良い」が出てこない事が多いのではないだろうか。このような会議が多い会社は生産性も上がらない。
そんな時、林成之氏著「脳に悪い7つの習慣」と言う幻冬舎新書を読んだ。
以前翻訳本で「7つの習慣」と言う分厚い単行本を読んだことがあったが、
新書なので気軽に手にした。氏曰く「脳は気持ちや生活習慣で、その働きがよくも悪くもなる。この事実を知らないばかりに、能力を後退させるのはもったいない。脳に悪い習慣とは①「興味がない」と物事を避けることが多い、②「嫌だ」「疲れた」と愚痴を言う、③言われたことをコツコツやる、④常に効率を考えている、⑤やりたくないのに、我慢して勉強する、⑥スポーツや絵などの趣味がない、⑦めったに人を褒めることがない の7つ。これらをやめるだけで頭の働きが「倍増する」とある。筆者自身も実に多くの項目が当てはまるではないか。
日常的に「疲れた」と言うのが口癖になっているかもしれない。「愚痴を言ったほうがストレスの発散になる」と思うこともあるが、否定的な言葉は自分が言っても、周囲が言うのを聞いても、脳にとっては悪い影響しかないらしい。
疲れを余計に増すことが多いと思う。
また脳が否定的な言葉に反応し、マイナスのレッテルをはってしまうとある。「おもしろくない」「嫌だ」などと愚痴ったり、愚痴ばかり言う人と一緒にいたくはないものだろう。無理かもしれない、きっとダメだろうと考えた時に脳もそのように反応するのだ。また笑顔も大事と述べておられる、最近難しい顔ばかりしていないだろうか。固い表情からは良い発想も生まれないと感じるし、
笑顔は人間の免疫力を高めるものだ。
今のように閉塞した世の中ではなかなか難しいことではあるが物事を「原因説」で考えるから愚痴が出るのかもしれない、「前提条件説」で考えれば、また違った発想やポジティブな考えが浮かばないだろうか。冒頭にある中途半端だから愚痴が出るのであり、いい加減だから言い訳ばかりが先行する。ここで今一度「前提条件説」に戻り「真剣」に考え直せば道は拓けるのではないだろうか。
それこそ「気づき」の原点かも知れない。
2017/02/17 12:46