旬(ビジネスサプリメント680号)
私は「旬」という言葉が大好きである。辞書で調べると「季節の食物の出盛りで、一番味のいい時期」とある。また「何かを行う最適の時機の意」ともあった。旬の食物で言えば春は鰆・伊予カン・筍等、夏は鱧・トマト・西瓜等、
秋は秋刀魚・人参・柿等、冬は鰤・牡蠣・蟹等のシーズンでもある。
人間にも「旬」があるのではないかと、感じる時がある。生活においても、仕事においても何事も調子よく、まさに順風満帆の時がそうなのか?それでは「何をやっても上手くいかない時」は旬ではないのか?何か人生に似ているような気もする。今は60歳の還暦・70歳の古稀を過ぎても、「老害」と呼ばれる人でない限り「旬」の方がたくさんおられる。
現在前職でシニア支援のお手伝いをさせていただいているが、70歳・80歳でバリバリ活躍されている方々とお話しすると「ロマン」や「夢」を感じるのである。まさに話題の書「ライフシフトー100年時代の人生戦略」の時代到来なのだ。高齢でも活躍されている方々はまさに「旬」であり続けておられるのであろう。
世の中はある日突然「解雇」されたり、倒産したりは日常茶飯事のごとく起こっている。私も54歳の時に大型倒産を経験し、多くの人々を解雇した経験があるが、あんなに辛い経験はない。しかし今になってつくづく思うのだが、すくすくと何もなく過ごせた人より、挫折を経験し乗り越えた人、嵐に耐え抜いた人ほど「輝いた顔をされている」のではないだろうか。
人間は順境ばかりではない、逆境を力にして跳ね返せる、そうすると「旬」となってくるのだ。
有名なサムエル・ウルマンの「青春の詩」を思い出した。「青春」を「旬」と読み替えて考えたい。「青春とは人生のある期間ではなく、心の持ち方を言う、歳を重ねるだけで人は老いない、情熱や理想を失う時、初めて老いる」。
「旬」の人はポジティブ発想をする、ネガティブにはならない。また他責にはせず、常に「自責」で考える人である。
食べ物の旬はまさにその時であるが、人間の「旬」は心の持ち方次第であり、変な言い方だが旬の人は「味のいい美味しい仕事や活動」が出来るのではないだろうか。
2017/11/01 07:18 | パーマリンク