人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

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2018年2月 1日

心の肥満(ビジネスサプリメント690号)

世の中は「ダイエット」ブームである。力士以外は「太る」より「痩せる」の時代「エスティシャンがクライアントより太っていた」なんて笑い話を聞いたことがあった。アメリカでは太っていること自体、自己コントロールが出来ない人とされて、高くは評価されないようだ。
私も毎年人間ドックに行くがA評価は少ないがBMIは正常だ。この話は全て体の肥満だが、心の肥満について考えてみたい。
自分自身の考え方が肥満になってはいないだろうか?贅肉がついていないだろうか?余計な贅肉(ネガティブな考え方や、感じ過ぎのストレス)を削ぎ落さないと、今吸収しておかないといけない知識や情報がキャッチ出来ないのではないだろうか。また思い込みも心の肥満である。学習性無力感という心理学の言葉があるが、実験されたかどうかは不明であるが、水槽に海水を入れて、真ん中に透明の仕切り板を差し込み、片側に獰猛な魚であるカマスを入れて、もう一方には小魚を糸で吊るす、そうするとカマスは猛然と食らいつきに行くが、板にぶつかる、何回もぶつかるとダメだという無力感を学習すると言う話である。そしてそっと透明の板を抜いても食らいつかない、その後ぶつかる経験をしていない新しいカマスを入れると猛然と小魚に食らいつくのを見て、無力感になったカマスは食らいつけるのだと気づくという話だ。そう思い込みも心の肥満ではないだろうか。
ボクシングの減量は大変過酷なものと聞く、必要な力だけは残し後はそぎ落とさねばならない、もちろん落とし過ぎてスタミナ不足になってはダメであるが。心の肥満が解消すると不思議と今まで見えていなかったものが見えてくるものだ。私もよく心の肥満になることがある、そんな時の処方箋は一度良い意味で「開き直る」ことかも知れない。渡辺淳一氏の作品である「エ・アロール=フランス語」(それがどうしたの?)、随分昔にドリス・ディーが歌った「ケセラセラ」(なるようになる)なのだ。ネガティブな考え方や、今必要でないことを捨て去ろう。
例えば過去の成功体験(活かす部分は大切に)やつまらないプライドなど。
しかし失敗体験は必ず次の心の筋肉になる。身が軽くなると「感覚が研ぎ澄まされる」のであり、つまらない思い込みから解放されるものだ。そうすると、自然に必要な情報がキャッチ出来るし動きが速くなり、ポジティブ思考になるのではないだろうか。

2018/02/01 09:21 |

2018年2月14日

こんな中高年を求む(ビジネスサプリメント691号)

私はいろいろな業種の中小企業のご支援をさせていただき、専門知識や数々の経験値で経営革新の起爆剤となって欲しいと思って懸命にお取組みをしている。
そこで中小企業の経営者は中高年に何を求めているのかを考えてみたい。
私がご支援している中小企業でも、実態は育ってきた「文化」の違いで時々ミスマッチが起こることもあった。
中高年世代であっても、健康・経済・遣り甲斐・体力・気力・知力を保たなければアドバイスなど出来ないことは言うまでもない。特に「心身ともに健康」ありきで、「昔とった杵柄」を大いに発揮すべきである。だが時代の変化は凄まじいものがあり、常に変化を先読みする努力を怠ってはならない。
先日日経新聞で「80歳定年」を取り入れた北海道のある企業の記事を見つけた。
人生100年時代を先取りした企業であろう。
中高年は若い人たちの考え方はどのように変わって来たのかを把握する努力も大切である。経営者にはなかなか出来ない「現場目線」を感じ取ってアドバイス出来るようにならなければいけないし、経営者はそのことを中高年に託しているのではないだろうか。
ますます経営者は中高年の底力を求めている時代に突入したのである。
オーナー経営者とサラリーマン経営者とでは、仕事に対する取り組み方が決定的に違う。サラリーマン経営者が理解することが出来ないオーナー経営者のやり方は、その経営者の「魅力」でもあるのだ。そのことが理解出来なければご支援は出来ない。決して服従するのではない。くぐってきた修羅場が違うのである、オーナー経営者はまさに崖っぷち感覚で日々を運営されているし、そのことを中高年に理解して欲しいのである。中高年はこれを理解すれば大きなパワーとなって貢献出来るのではないだろうか。また変化の激しい時代はスピード感が求められるが、中高年はそのスピードについていかないといけない。
解は「中高年が自ら考えてポジに実践する」ことが大切ではないだろうか。そのためには自分自身をリストラ(再構築)し、過去の経験値やキャリアで活かせる部分と捨て去る部分(内に秘めておけば良い)を自分で明確にし、愚直なまでに一途にパワフルに動くことが求められている。

2018/02/14 09:39 |

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