心の肥満(ビジネスサプリメント690号)
世の中は「ダイエット」ブームである。力士以外は「太る」より「痩せる」の時代「エスティシャンがクライアントより太っていた」なんて笑い話を聞いたことがあった。アメリカでは太っていること自体、自己コントロールが出来ない人とされて、高くは評価されないようだ。
私も毎年人間ドックに行くがA評価は少ないがBMIは正常だ。この話は全て体の肥満だが、心の肥満について考えてみたい。
自分自身の考え方が肥満になってはいないだろうか?贅肉がついていないだろうか?余計な贅肉(ネガティブな考え方や、感じ過ぎのストレス)を削ぎ落さないと、今吸収しておかないといけない知識や情報がキャッチ出来ないのではないだろうか。また思い込みも心の肥満である。学習性無力感という心理学の言葉があるが、実験されたかどうかは不明であるが、水槽に海水を入れて、真ん中に透明の仕切り板を差し込み、片側に獰猛な魚であるカマスを入れて、もう一方には小魚を糸で吊るす、そうするとカマスは猛然と食らいつきに行くが、板にぶつかる、何回もぶつかるとダメだという無力感を学習すると言う話である。そしてそっと透明の板を抜いても食らいつかない、その後ぶつかる経験をしていない新しいカマスを入れると猛然と小魚に食らいつくのを見て、無力感になったカマスは食らいつけるのだと気づくという話だ。そう思い込みも心の肥満ではないだろうか。
ボクシングの減量は大変過酷なものと聞く、必要な力だけは残し後はそぎ落とさねばならない、もちろん落とし過ぎてスタミナ不足になってはダメであるが。心の肥満が解消すると不思議と今まで見えていなかったものが見えてくるものだ。私もよく心の肥満になることがある、そんな時の処方箋は一度良い意味で「開き直る」ことかも知れない。渡辺淳一氏の作品である「エ・アロール=フランス語」(それがどうしたの?)、随分昔にドリス・ディーが歌った「ケセラセラ」(なるようになる)なのだ。ネガティブな考え方や、今必要でないことを捨て去ろう。
例えば過去の成功体験(活かす部分は大切に)やつまらないプライドなど。
しかし失敗体験は必ず次の心の筋肉になる。身が軽くなると「感覚が研ぎ澄まされる」のであり、つまらない思い込みから解放されるものだ。そうすると、自然に必要な情報がキャッチ出来るし動きが速くなり、ポジティブ思考になるのではないだろうか。
2018/02/01 09:21 | パーマリンク