最近のニュースで日本はまた平均寿命が延びて男女共80歳代になったようだ。
必然的に当然「就労寿命」も延びてくるのではないだろうか。先日の日経新聞で「核心」と題して「就労寿命 延びる未来は」という興味深い記事が掲載されていたので、少しご紹介する。
「ライフ・シフト~100年時代の人生戦略」が紹介されていた。2007年生まれの人の半数が何歳まで生き残るか、主要国の予想をしている。最長は日本で107歳、欧米各国は102~104歳だそうだ。「今50歳未満の日本人は100年以上生きる時代を過ごすつもりでいたほうがいい」とある。日本老年医学会は今年1月に「高齢者は75歳以上」という見解を公表した。「65~74歳の前期高齢者は、心身の健康が保たれており、活発な社会活動が可能な人が大多数を占めている」という。
今年1~3月の労働力人口を5年前と比べると、65歳以上の働き手が急増して200万人増えたそうだ。65歳未満の生産年齢人口は減り続けるが、年齢に上限がない労働力人口は、女性の働く人達が増えたこともあり5年連続で増加傾向、直近の総数は90年代以来の6700万人台に達しているらしい。
いわゆる「アクティブシニア」が増え、女性の社会進出が進んできたと言える。
今の日本企業では65歳までの雇用は当たり前になったが、74歳まではまだまだ元気で働ける人が多いのだ。
前職の会社が「もし波平が77歳だったら?」という本を出された。「日本」の主役はシニアである、アジア、シニアマーケットでもう一花咲かせよう、シニアが自らシニアの時代を創れ!と副題にある。
何と続編で「私たちは生涯現役!もし、77歳以上の波平が77人集まったら?」という本を出されて77歳以上の77人が今を語っておられる。
私もご縁が再びあってシニアの方々のご支援のお手伝いをしているが、この方々は若い、お元気である、ヤル気満々、好奇心旺盛な方々ばかりである。
社会保障は「おみこし型」から「肩車型」へ、生産年齢人口の変化を政府は担い手の減少ととらえてこう例えるが、働き続ける高齢者が増えれば、担がれるはずの人が担ぐ側に回る。
これからのシニアは「今の能力を今活用して今払う」という短期雇用型社員が増えていくのではないだろうか。
映画ロバート・デ・ニーロ主演の「マイ・インターン」のごとく、経験値は色あせないし、決して上から目線ではなく、同じ目線で大いに社会に貢献する時代が到来したと感じる。間違っても映画ジャック・ニコルソン主演の定年後の思わぬ人生を描いた「アバウト・シュミット」にはならないようにしたい。
2017/08/15 07:12