人を評価することは本当に難しいことである。すべて数値化すれば出来るなんて少し怖い気がする、数値に至るまでのプロセスも非常に大切なことは言うまでもない。しかしプロセスが良ければ結果も良いとは限らない。ことほど左様に評価することは難しい。
中国の呂新吾という方の「四看」を思い出した。
1.大事難事に担当(たんとう)を看(み)る
「人間というものは平時には見えないが、困難な時にいかにその職責をまっとう出来るかでその人の責任感が解るという意味だ、私たちは大事難事を他責にしていないだろうか、自責ととらえ果敢に問題点にぶつかっているだろうか?」
2.逆境・順境に襟度(きんど)を看る
「順調な時は気付かず舞い上がってしまうものだが、不調な時こそ身の処し方でその人の心の広さや度量が解るという意味だ、逆境に立ち向かい、それをばねにしていかねばならない」
3.臨機・臨怒に涵養(かんよう)を看る
「喜んだ時、怒った時にその人の心のあり方や教養の広さが解るという意味だ、叱ると怒るとは違うと言われるが、感情をいかにコントロール出来るか、大変難しいことだ」
4.群行群止に識見(しきけん)を看る
「集団の行動においていかに適格な判断がくだせるかで、その人の見識が解るという意味だ、以前<八甲田山死の彷徨>という新田次郎氏の小説を読み、映画も観た、2人のリーダーの先見行動力・判断力の違いで大きく人の運命を変えてしまう」
この言葉をかみしめて今後の方向性が問われる時代はまさに今ではないか。
2018/07/15 07:31