ガチやばい(ビジネスサプリメント709号)
先日の日経新聞で「ヒットのクスリ」と題した面白い記事が掲載されていたので少しご紹介する。自分の本当の魅力に気づかずに機会損失につながるケースが多い中2つの事例が掲載されていた。「ワークマン」は建設現場等作業着専門の会社だが、「プロ人口の減少」に危機感を強め、業務効率アップなどを優先しアウトドアを意識した商品企画をされたが上手くいかなかったという。
ところが2年半前から潮目が変わり、ワークマンの作業着は安く、頑丈という原点からぶれず、人手不足の作業員を集めるために「ファッション化」を進めたそうだ。これがSNSを通じて一般顧客の間で話題になり「ダサかっこいい」ブランドとして新風を吹き込んだのである。割安感が強く中堅アウトドアブランド並みの売上高に達するようだ。ワークマンの社長平野氏は「企業自身が気づかない潜在価値を開発することが重要」と述べておられた。
もう一方はタレントの出川哲郎さん、数年前までは少なくとも女性から敬遠されていたが、近年出演する旅番組なども人気で、本人が移動するだけで歓声が湧き起こるらしい。いつの間にか出川は"愛される出川"へと変貌を遂げたのである。出川さんの器用さは乏しいが、体当たりの芸風の魅力を当人たち以上に顧客が価値を認めたのだ。
そうあなたの知らない魅力を引き出せば、新しい良さが再発見出来るのだ。
そこでジョハリの窓を思い出した。ジョハリの窓とは自分が横軸で他人が縦軸、それぞれに分かっている、分かっていない、4つの窓を作る。Aの窓は自分も他人も分かっている窓、Bの窓は自分は分かっていないが他人は分かっている窓、Cの窓は自分は分かっているが他人は分かっていない窓、Dの窓は自分も他人も分かっていない4つの窓が出来る。Bの窓の他人が分かっている場合は、
積極的に意見を聴いてみよう意外なことが解るかも知れない。Dの窓の自他共に分かっていない場合は、ホンネでゆっくりと話し合ってみたら良い答えが出てくるものだ。
BやDの窓からあなたの知らない、出川さん流に言えば「ガチやばい」魅力が引き出せるのではないか。
2018/11/01 08:16 | パーマリンク