人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

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2018年12月 1日

北風と太陽(ビジネスサプリメント711号)

日経新聞に「こころの健康学」と題したコラムを認知行動療法研修開発センターの大野裕氏が掲載されている。
先日は内容が「人間関係の太陽政策」というテーマだったが、非常に興味深いものだったので少し引用させていただく。
「北風と太陽の北風のように、厳しいことをガミガミと言っても相手は耳を貸そうとしない。いくら正論でも厳しい言葉や態度では相手は心を開かない。それどころか、かえって反発されて人間関係がスムーズにいかなくなる」とあった。
私の経験上トップだった頃正論をガンガン言っていたころがあり、表情も険しかったようだ。以前の仲間に聞くと、厳しかったし何も言い返せなく、反発を覚えたというではないか。タテマエや正論だけでは、相手の心に響かないことが多い。
しかし時には厳しく言わないといけない時があるのは言うまでもない。
「私たちは会話する時に、言葉の内容よりも口調や態度に鏡のように反応してしまう傾向がある」ともあった。
そこでメラビアンの法則を思い出した。
「外見」「服装」「表情」「態度」「姿勢」「しぐさ」等視覚から伝わることは実に55%、「話し方」「声の大きさ」「抑揚」等聴覚から伝わることは38%、そして大切な「話の内容」から伝わるのは何と7%と言うものだ。
私は今個人ヒアリングを大勢の方々とさせていただいているが、険しい表情や口調で話すと、相手も反応的に険しくなり、やや厳しい口調で言い返された経験がある。話す内容が全く正論やタテマエの場合には、ホンネからかけ離れて不満な気持ちが強くなることが多い。
内容にもよるが穏やかな表情で、良く聴いてまずは肯定すると相手の反応が違ってくる。
そう!いきなり「北風」を吹かすと相手は風邪をひいてしまう、「太陽」のようなオーラを出していくと、心を開いてホンネで話が出来、話すことを理解していただける。
お互いの信頼関係のもと、有事や緊急度によって「北風」が出てしまうのは仕方がないが、なるべく「太陽」を心掛けたいものだ。


2018/12/01 06:53 |

2018年12月12日

ドライバー心理(ビジネスサプリメント712号)

以前地方へ講演に行った時のこと、最寄り駅から講演会場までかなりの距離があったので、迎えの車に来ていただいた。私は講演の時は必ず30分前には目的地に到着するようにしているのでしばらく待って、迎えの車に乗せていただいたのである。途中である交差点の信号機があり、随分赤信号が長いように感じたので、運転されている方に「この赤信号長いですね」と尋ねてみた。そうするとその方も「やはり、その様にお感じになりますか」と言われ、実は訳がありこの道はご覧の通り狭い道だが車も多い、今までは信号の間隔が極めて短かったために、赤に変わりそうになると無理に突っ込んでしまう車が多く、事故が絶えなかった言われるではないか。そこで今のように少し赤信号の時間を長くした経緯があったらしい。ところがその方曰く「長くすると余計に事故が増えました」と言われた。長く待たされるとドライバーは苛立ち、信号が変わる寸前に待ちきれずまた突っ込む車が増えてしまったと言う。「ドライバー心理」を考えずに帰納法的に考えた結果が招いたことではないだろうか。演繹法的な発想で、長くしてみたらどうなるかという仮説を立ててみることが欠けていたのである。
そう言えば自宅近くで小さな子供さんが、信号機ばかり見て青になったので
横断歩道を渡っていたのを思い出した。左右確認せずに「青は大丈夫!」と思い込んで渡ったのだが、子供さんに念のために「左右確認」ということが教える事が大事かも知れない。
また「赤信号でも左右に車が見えない時は、つい渡ってしまう」場面を見かけることも多い。
今「あおり運転」や「逆走」等、とても考えられない交通事故が多発しているのは誠に怖い。
我々もビジネス上において、このような事例に近いことに遭遇していないだろうか。お客様や、相手の問題提起に対して現象面だけを改善して解決と思ったら大間違いであろう。「相手の心理や行動まで読み取る」ことが混迷の時代に必要ではないだろうか。

2018/12/12 08:02 |

2018年12月24日

今年も残り少なくなりました(ビジネスサプリメント713号)

今年の漢字が「災」となったように、本年は西日本豪雨災害、北海道胆振東部地震、台風21号被害など数多くの自然災害が起こりました。被害でお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げますと共に、被災された方々へお見舞い申し上げますと共に1日も早い復旧を願うばかりです。

今年の出来事でびっくりしたことは「35億」ではなく「3.5兆」という数字です。
これは日本経済新聞によると「独身の日」のアリババの爆売り数字なのです。
中国では年間最大のインターネット通販セール「独身の日」の出来事だったようです。
中国では11月11日を「双11<ダブルイレブン>」独身の日と呼ばれているらしいのです。
ネット通販最大手アリババ集団の独身の日の取扱高は前年比26%増と、過去最高の2135億元(3兆5000億)となりました。新聞によると2017年の楽天の日本での電子商取引年間取扱高は約3兆3900億円,アリババはわずか1日でこれを上回ったことになります。
更に今年の独身の日のアリババの宅配件数は10億件超、日本の年間の宅配件数の4分の1の規模となるとありました。

日本でも外国の方々の爆買いは大きな話題となっていますが、この日の売上はあまりにも桁違い過ぎることに驚きを禁じ得ませんでした。

ちなみに以前ご支援先の若い方とお話しした時も「結婚はしたくない」と言う方が意外に多いのはびっくりしたことがあります、要はめんどくさいというのです。
厚生労働省の発表によると、本年度に国内で生まれた赤ちゃんは92万1千人、死亡数は戦後最多となる136万9千人に上り、人口の自然減は44万8千人と過去最大の減少幅となるようです。ますます少子高齢化が進んでいますが、今後ますます出産や子育てがし易い環境の整備や、高齢者の更なる活用が望まれます。

どうか来る年が良い年でありますように!

2018/12/24 09:56 |

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