人と組織研究所 気づきナビゲーター 高橋貞夫

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2019年2月 1日

70歳(ビジネスサプリメント717号)

先日の日経新聞1面に「70歳以上まで働く」3割、郵送世論調査<老後に不安も>と題した記事が掲載された。記事によると「70歳を過ぎても働く意欲を持っている人が3割を占めた。働いている人に限定すると37%に上る。2017年の70歳以上の就業率(15%)を上回り、高齢者就労を促進する政府の取り組みにあわせて労働参加が進みそうだ。一方で8割近くが老後に不安を感じている。社会保障の負担増や給付減に備え、長く働いて収入を確保しようとする様子がうかがえる」とあった。
確かに年金は来年度からマクロ経済スライドが発動されるし、介護保険料の年金からの天引き額はかなりの金額である。
また記事は何歳まで働くつもりかを聞くと平均66,6歳だった。高年齢者雇用安定法では希望者全員を65歳まで雇うよう義務づけているが、これを上回ったようだ。60歳代に限ると平均は69,2歳に上がり、70歳以上まで働く意欲のある人が45%を占めた。就労と密接な関係にある公的年金の支給開始年齢は現在、原則として65歳だが、開始年齢の引き上げも検討されているとか?
特に不安を感じることの3つは「健康」「経済」「介護」らしい。
しかし働くと言っても「あの人なら」というスキルと「謙虚」なマインドを持ち合わせないと、職場では受け入れられないことが多いのではないか。
映画「マイ・インターン」<ロバート・デ・ニーロとアン・ハサウェイというオスカー俳優が共演を果たしたドラマ、年齢・性別・地位も違う男女が出会い、徐々に友情を育んでいく過程を描く映画>のような理想的な働き方なら問題はなく、重宝な存在として生き残れることは間違いない。
また過去の「経験値」だけでは通用しない時代になっている。以前の職場では
○○だったという、いわゆる「出羽守」や「前野さん」になってはいけない。
世の中常に変化している、また働く若い人たちの考え方も随分以前とは違ったものになって来た。
70歳以上になっても働きたいならば「心身共に健康」で、時代の流れを読み取って、過去の経験値を、謙虚に出していかないといけない時代になっている。
今年のサラリマン川柳で「人生の 余暇はいつくる 再雇用」なんてあったが、
何時も「好奇心」を忘れない「活き活きシニア」が今ほど求められている時はないように思う。

2019/02/01 07:00 |

2019年2月13日

若者の転職観(ビジネスサプリメント718号)

先日の日経新聞に「入社前から転職活動」という面白い記事が掲載されていた。
そう言えばお手伝いした企業で30歳代なのに9回も転職した方がおられたのを思い出した。
記事をご紹介すると「若者の転職活動が早まっている、中には内定してすぐ次の職場を探す学生も出て来た、職場や仕事への違和感ばかりが理由ではない、理想のキャリアや安定した生活を手にするには、早くから転職の可能性を考え備えておかなければ安心できない、転職活動をする若手に共通するのはそんな不安だ」とあった。この記事に私は正直驚いたのである。
ある女子学生は「学生のうちに転職という選択肢を考えるのは当然です」と内定を得た直後に転職サイトに登録し、次に働きたい職場を探し始めたらしい。「入社後3年は頑張って、石の上にも3年」という考え方が今でも当たり前と思っていたが、自分がもっと活躍出来る会社が見つかれば転職するし、内定先は自ら思い描くキャリアを実現するための第一歩と位置付けるのだろう。
そう言えば最近は入社後3年で3割の人が辞めるらしい。これでは企業にとって戦力にならないのは言うまでもない。
またある学生は「自分の力を試したい、同じ会社に長くいるより環境を変えて違う仕事をする方が大切だと思い」とあった。また「希望通り就職が決まっても、立ち止まってはいられない、常に市場価値を高める努力をしないと取り残される」と言うではないか。その市場価値ってどのようなものなのか?
何かおかしい、違和感を持つのは私だけだろうか。自分は何をしたいのか?
しっかりした信念を持ちぶち当たる気概も欲しいと思う。まずは理想通リにはいかないし、困難に向かっての良い意味で適応する力を付けてからの話しではないだろうか?
安定志向と将来への危機感との間で揺れ動いているのだろう。
サントリーではないが「やってみなはれ!」のマインドが欲しいものだ。
「働き方改革」が盛んに叫ばれているが、日本型雇用の特徴のひとつだった
新卒一括採用の枠組みを真剣に考える時に来ているのかも知れない。

2019/02/13 11:03 |

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